好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
フランチェスコ・テオピーニ Francesco Teopini (Classical Guitar)
1967年7月 スイス
28 December 2014 - 14 January 2015, Palazzo di Assisi, Perugia, Italy
95424 (P)(C)2016 Brilliant Classics (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。

クラシック・ギターによる演奏。 実に生真面目に丁寧に仕上げています。 教科書的で遊びがなく,またギターを活かすような独自編曲もあまりされていません。 あまりワクワクする演奏ではないのですが,じっくり聴くには良いと思います。 技術的にもそつがなく全く問題ありません。

録音ですが,少し残響はあるものの,ギターそのものの響きを素直に捉えた好録音です。 これも特に優れているとは思いませんが,欠点が少なく,音楽の鑑賞を阻害する要素がほとんどないのが良い点です。
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バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲(アコースティック・ギター編曲版)
スティーヴン・ハンコフ Steven Hancoff (Acoustic Guitar)
録音不明
品番不明 (P)(C)2015 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpApple Music

CD試聴記」からの転載記事です。

アコースティック・ギター編曲による演奏。 ナイロン弦のクラシック・ギターによる演奏はよくありますが, スチール弦のアコースティック・ギターによる演奏は滅多に見かけません。 しかも全集ということで,アコースティック・ギターが好きな私にとっては大変うれしいディスクです。この曲集とアコースティック・ギターって,実は結構相性がいいじゃないか!と思ってしまいます。

ギター版ということもあって結構ベース音や和音の追加があります。 ごくまれにあれっ?というような和音がありますが,ほぼ違和感なく聴くことができます。技術的に特に優れているということはありませんが,全く問題はありません。

さて録音ですが,スタジオの残響のない環境で極めてクリアーに明瞭に録っています。 アコースティック・ギターの録音としてはごく普通だと思います。 スチール弦のきれいで伸びのある響きを堪能できます。

詳しくはわからないのですが,ハンコフ氏はジャズ・ギタリストのようです。 編曲および演奏自体はジャズ的なところは全くありません。
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(ジャズギター編曲版)
Andy Fite
(P)2011 Andrew J Fite
好録音度:★★★★☆
参考: Amazon.co.jpApple Music

Apple Musicでの試聴です。メディアでの販売があるのかどうかはわかりませんでした。ゴルトベルク変奏曲のジャズギター編曲版で,一人で多重録音しているものと思われます。

ジャズ風に拍子を変えたりリズム・パターンを変えたり,難しいところは原曲をとどめないほど編曲したり...(^^;。技術面含めてまぁいろいろと難のある演奏ですが,終始ニヤニヤしながら楽しませていただきました。これに関してはリピートを省略しすぎているとかそんな野暮なことは言いません。演奏者の挑戦に拍手!

録音ですが,このようなジャンルは普通に録れば普通にこれくらいのレベルの録音になります。特に優れているということはありませんが,録音にストレスを感じることなく楽しめるという点で普通に良い録音だと思います。
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Eleven Small Rubbishes
南澤大介 Daisuke Minamizawa (Acoustic Guitar)
Big South Valley Music BSV-1182 (2003.01.21)
好録音度:★★★★~★★★★☆
参考: Big South Valley MusicApple Music
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Milestone
南澤大介 Daisuke Minamizawa (Acoustic Guitar)
Big South Valley Music BSV-1138 (2005.06.05)
好録音度:★★★★☆
参考: Big South Valley MusicApple Music

少し前に2013年にリリースされたObedient Woodsというアルバムを紹介しました。これが良かったので,それ以前のアルバムのうち,Apple Musicで試聴出来るものを聴いてみました。それがここに紹介する2枚のアルバムです。

奇を衒わないベーシックなテクニックのみを使い,優しく温かい音楽が綴られていきます。強い印象を残す曲,ワクワクする曲はありませんが,心に響く佳作揃いです。作曲家・編曲家としてもご活躍ということで,曲作りの巧みさが渋く光っていると思います。一つ一つの曲をなかなか覚えられないのですが,何度も聴きたくなるアルバムです。

録音ですが,Eleven...の方は電気処理で演出されたものもあるものの,全体にアコースティック・ギターの生の響きを素直に捉えた好録音が多いです。Milestoneはほぼ全曲良好な録音です。何気ない録音ですが,これが良いのです。

最後に一つYoutube動画を。アルバムに収録されている曲ではなく,ビートルズのヒア・カムズ・ザ・サンのカバーですが,原曲のイメージそのままにギター曲に仕立てた良い編曲だと思います。原曲に対する尊敬と愛情が感じられますね。お気に入りです。

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Obedient Woods
南澤大介 Daisuke Minamizawa (Guitar)
2013年5月リリース
BSV-1202 Big South Valley Music (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Apple MusicBSV Studio

アコースティック・ソロ・ギターのアルバムをもう一つ紹介します。ディスクはBSV Studioから購入できそうだったのですが,Apple Musicでも聴くことが出来ましたので,まずはこちらで聴かせていただきました。

私は南澤大介さんを全く存じ上げないのですが,作曲家・編曲家として,また,ソロ・ギタリストとしてご活躍とのことで,今までに4枚のギターアルバムをリリースされているほか,ソロ・ギター関連の著作を多数出版されているベテランのギタリスト,音楽家とのことです。

このアルバムは2013年に8年ぶりに制作されたアルバムとのことです。今流行の,というか,近年開拓されたような技巧的な特殊奏法はほとんど用いられず,ほとんどベーシックな奏法で演奏されています。しかしその音楽は優しく大変味わいのある素敵な曲ばかりです。心躍ったり熱くなったりはしませんが,温かい気持ちになれる良質な音楽ですね。

録音ですが,録り方に若干のばらつきはあるものの,アコースティック・ギターの生の音色を活かした,演出感の少ない自然な録り方に好感が持てます。個人的にはもう少しHi-Fi調だともっと良かったのですが,これでも十分に良いと思います。
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アトリエ Atelier
川畑トモアキ Tomoaki Kawabata (Guitar)
SLCD-3019 (P)(C)2015 Slice of Life Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

今までも何度か取り上げていましたが,アコースティック・ソロ・ギターは私の大好きな音楽ジャンルの一つです。アコースティックであること,ソロであること,どちらも私にとっては重要な拘りポイントなのです。

ウィンダム・ヒルの創始者であるウィリアム・アッカーマン,特殊奏法の先駆者マイケル・ヘッジス,同じくウィンダム・ヒルで活躍したアレックス・デ・グラッシから始まり,細々ながら今に至るまで少しずつ聴き続けてきました。最近のお気に入りはオーストラリアのトミー・エマニュエルでこのブログでも何度か紹介してきました。

今まで海外のギタリスト中心に聴いてきて,日本のギタリストの音楽は全く聴いてこなかったのですが,アコースティック・ギター・ブック42(→Amazon.co.jp)の「総力特集ソロ・ギターのすべて」を見て日本のギタリストの音楽も聴いてみなければ!と思った次第です。そこで紹介されているギタリストのアルバムをいくつか購入して聴いてみました。これはその中の1枚です。

聴いてみたといってもまだまだごく限られたギタリストの限られた楽曲だけなのですが,傾向として一つ思ったのは,日本のギタリストの曲はJ-Pop的な印象を受ける曲が多いなぁということです。歌詞を付ければ歌えそうな親しみやすいメロディーラインを基軸に曲を構成していくところが何とも和風というか邦楽的イメージを醸し出していると思うのです。一方,先に挙げた海外のギタリストの曲は,もっと器楽曲的という印象を持っています。私はそういった曲を聴いて育ってきて,そういった曲が好きなので,日本のギタリストの曲には少し戸惑っているというのが正直なところで,同じアコースティック・ソロ・ギターといっても別ジャンルにも思えてしまいます。

そんな中で,この川畑トモアキさんの楽曲は,美しいメロディーラインと器楽的な要素が上手く組み合わされた折衷的なアプローチが良いと思いました。これは結構好きかなと。爽やかな明るい曲調の曲が特に良いですね。

録音ですが,確かにこれはアコースティック・ギターの音色なのですが,マイクではなくピックアップで拾ったような音で(違うかもしれませんが),うっすらと演出色がかかり,スカッと高域まで綺麗に音が伸びてくれません。生の透明感,輝きが失われアコースティックの質感がわずかに損なわれているのが残念です。悪くはないのですが,なぜか完全なアコースティックの音に聞こえないのです。せっかくのアコースティック・ギターなのにちょっともったいない気がします。個人的には演出色はいらないと思っています。

タグ : [ギター]

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バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ギター二重奏版)
デュオ・メリサンド Duo Mélisande
2013年録音
PARATY113215 (P)2014 Paraty (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。演奏者自身の編曲によるギター二重奏版。ギター1本だと何かと無理が生じて音楽としてなかなか楽しめる内容に至らないケースが多いのですが,2本以上だと,一人で多重録音したカート・ラダーマーの演奏のように無理なく音楽的にも満足できる演奏になるのではないかと期待して聴きました。

演奏は...かなり安全運転ですねぇ。「無理なく」には違いなく,ゆっくりしたテンポで極めて丁寧に,一つ一つの音に神経を行き届かせた落ち着いた演奏で,これはこれで良い仕上がりなのですが...個人的にはもう少しワクワクする,躍動感のある演奏だったら良かったのに,と思います。せっかくの二重奏なのですからそれが可能になると思うのですけどね。

録音ですが,やや残響感はあるものの直接音主体に明瞭感のある音で捉えています。生録的な自然な雰囲気であり,演出感がないのも好印象です。そんなに特徴のないどちらかといえば地味な感じのする録音ですが,欠点が少なく気持ちよく聴くことが出来ます。

最後にリピートですが,残念ながら全て省略されていました。

演奏時間 約52分
Aria ××
Var.01 ×× Var.02 ×× Var.03 ××
Var.04 ×× Var.05 ×× Var.06 ××
Var.07 ×× Var.08 ×× Var.09 ××
Var.10 ×× Var.11 ×× Var.12 ××
Var.13 ×× Var.14 ×× Var.15 ××
Var.16 ×× Var.17 ×× Var.18 ××
Var.19 ×× Var.20 ×× Var.21 ××
Var.22 ×× Var.23 ×× Var.24 ××
Var.25 ×× Var.26 ×× Var.27 ××
Var.28 ×× Var.29 ×× Var.30 ××
Aria da capo ××
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It's Never Too Late
トミー・エマニュエル Tommy Emmanuel (Guitar)
(C)2015 CGP Sounds (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
オーストラリアのアコースティック・ギタリスト,トミー・エマニュエル爺さん(といっても1955年生まれなのでまだ60歳ですが)の新譜です。ギター1本でがんばっています。トミー節全開!嬉しいですね。

YouTubeでニューアルバムのプロモーションビデオをいくつかアップしておられます。その中からアルバムトップを飾る“Only Elliot”を。素敵な曲です。


そして,2曲目に収められているタイトル曲“It's Never Too Late”。渋い!

タグ : [ギター] [YouTube]

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パガニーニ:ヴァイオリンとギターの音楽第1集
ジエルジ・テレベジ György Terebesi (Violin)
ソーニャ・プルンバウアー Sonja Prunnbauer (Guitar)
1973~74年頃の録音
WPCS-12552 (P)1974 (C)2002 Warner Music Japan (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
いつも参考にさせていただいている音工房Zのメールマガジンで優秀録音として紹介されていたディスクです。パガニーニというと超絶技巧を駆使した曲というイメージがあるのですが,ここに収録されているヴァイオリンとギターの曲は「貴族や上流階級のサロン用に作曲された」ということで,技巧を凝らした曲ではなく甘美な旋律を朗々と歌うものが中心となり,ギターは伴奏が主体です。内容的には少々食い足りなさを感じるものの,気軽には楽しめますね。

さて肝心の録音なのですが,ヴァイオリンの音は若干の残響を伴いつつも直接音が主体で極めて明瞭であり,音色も自然,音の伸びも申し分ありません。ギターも同様ですが,残響による音色の変化はヴァイオリンよりも気になりません。ヴァイオリンもギターも楽器の魅力を存分に伝えてくれます。確かに優秀録音ですね。私としては残響によるわずかな音色変化がやっぱり気になりますが,でもとても気持ちよく楽しめます。

なお本ディスクは「ワーナークラシックス名盤SACD」としてSACDハイブリッドで復刻されたものということです。ワーナーの直販サイトではすでに購入不可となっているので,流通在庫のみかもしれません。(→10/3現在,Amazon.co.jpだけはどんどん入荷していますね...)

P.S. 私もつい最近Amazon.co.jpで購入したのですが,今見ると700円以上安くなっている...ちょっとショック(涙)...
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ギター独奏編曲版)
マルコ・サルチート Marco Salcito (Guitar)
P.I.M.S. Studios di Vasto, March 2014
CDS 7699/1-2 (P)(C)2014 DYNAMIC (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
演奏者自身の編曲によるギター独奏版。ギター1本でここまで出来るのか!と本当に驚きの演奏です。音域や運指上の都合で音型が変えられたり,リズムが若干崩れたりするところがあるのは仕方ないにしても,多声部の動きがギターの演奏であることを忘れさせるくらい違和感がなく緻密に再現されています。さらにギターらしい装飾を加える余裕さえ見せています(いや,余裕はないかな...(^^;)。

リピートも最後のAria da capo以外は省略されておらず,1時間50分にもわたる長大な演奏にも関わらず,テンポが遅いと感じるところも冗長だと感じるところもなく,全く退屈することなく聴き通すことが出来ました。私がギター編曲版が好きであるということもありますが,編曲にも演奏にも優れ,私が漠然と抱いていたギターという楽器の限界を完全に打ち破る驚きの連続の演奏であった,ということが大きいと思います。

録音ですが,残響がほとんどなく,ギターの音を誇張なく色づけなく極めて自然に捉えており,聴きやすい好録音でした。優秀録音というわけではありませんし,特徴のある録音でもない,どちらかといえば地味な印象の録音ですが,こういうのが良いのです。

素晴らしい演奏が好録音で残されたことに感謝!

リピート有無は以下の通り。完璧です。

Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○○ Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ××

演奏時間 1時間50分
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ギター編曲版)
ヨジェフ・エトヴェシュ József Eötvös
AKZENT, Bratislava 1997
EJ-01WZ 自主制作盤 (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: HMV Onlineicon
演奏者のエトヴェシュ自身の編曲による演奏。カート・ラダーマーはこの曲を多重録音+専用ギターで楽譜に忠実に演奏しましたが,エトヴェシュはギター1本で多重録音なしの演奏です。ギター1本の制約上,ギターでの演奏を可能にするためにかなり音型を変更していますが,多声部は緻密に構成され音量バランスも考慮された上で演奏されていて原曲のイメージが見事に再現されています。ギター1本でここまで演奏できるのかと本当に驚きました。

しかし,多重録音という方法を使うことによってギターの制約から解放されて攻めの表現を行ったラダーマーに比べると,技術的な困難度のためか演奏はどちらかといえば守りに入っていて,ギター演奏としての凄さはあるものの,音楽としての面白さはラダーマーに一歩譲るように思います。また,リピートの省略が多いのも残念なところです。

録音ですが,残響をやや多めに取り入れていて明瞭感と高域の伸び,音色の透明さが失われているのが残念です。雰囲気は感じられるのですが,元々良く響く楽器なので残響がなくとも全く問題ないと思うのですが。それよりも演奏を克明に,ニュアンス豊かに録って欲しかったと思います。

このディスクは自主制作盤ということもあってか,現在は残念ながら入手性が良くないようです。
オーストラリアのギタリスト,トミー・エマニュエル(Tommy Emmanuel)の新しい(といってもそんなにあたらしくもないのですが(^^;)YouTube動画がありました。本人のアカウントからアップされたと思われます。品質の高い動画は本当にうれしいですね。

大好きな曲の一つ,“Harfway Home”。


その他にもこのシリーズで計5本の動画がアップされていました。

Tommy Emmanuel - Halfway Home →これは上記の動画
Tommy Emmanuel - Close To You →カーペンターズの名曲ですね
Tommy Emmanuel - Classical Gas
Tommy Emmanuel - Lewis & Clark
Tommy Emmanuel - Train to Dusseldorf

タグ : [ギター] [YouTube]

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センター・ステージ(Center Stage)
トミー・エマニュエル(Tommy Emmanuel)(Guitar)
Favored Nations Acoustic FNA5140-2 (P)(C)2008 Tommy Emmanuel (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

今日も脱線すみません。

2007年10月,カリフォルニア,シエラネヴァダでのライヴを収録したCDとのことです。後半でハーモニカのボブ・リテル(Bob Littell)と競演した曲が数曲含まれています。ライヴならではのテンションの高さとスタジオ録音と変わらぬテクニックの冴えは見事です。彼自身が一番楽しんでいるのではないでしょうか。でもそれってとても大切ですよね...根っからのエンターティナーであることがよくわかります。

同じオーストラリアのギタリストのジョー・ロビンソンは曲作りが渋く玄人好み。対して,このトミー・エマニュエルの曲はキャッチーで親しみやすく大衆的であるのが特徴ですね。どちらも気に入っています。

例によってYouTube動画から。ライヴの定番“Beatles Medley”。Here Comes The Sun ~ When I'm Sixty-four ~ Day Tripper ~ Lady Madonna と続きます。



ギターを打楽器として演奏する“Mombasa”。何も知らずに聴いたらこれがギターから繰り出されてくる音とは到底信じられないことでしょう。驚きです。

タグ : [ギター] [YouTube]

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リトル・バイ・リトル(Little By Little)
トミー・エマニュエル(Tommy Emmanuel)
8697802322 (P)(C)2010 Sony Music Entertainment (輸入盤)
 愛聴盤  好録音度:★★★★
参考: 公式WebサイトHMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

また脱線します。すみません。

トミー・エマニュエルはジョー・ロビンソンと同じオーストラリアのアコースティック・ギタリスト。Wikipediaによると「アコギの神様」と呼ばれることもあるとか。その筋では非常に有名のようですが,恥ずかしながら全然知りませんでした(^^;。もう半世紀以上活躍している大大ベテランです。

それでとにかく一度聴いてみようと思い手に入れたのが最新のこのCD。基本的にネアカの音楽でとにかく明るく元気で勢いがある。人を喜ばせることに生き甲斐を感じる根っからの芸人だ。まさに芸人魂が炸裂している。この人のステージを一度見てみたいものです。「アコギの神様」と呼ばれるだけあってテクニックもすごいですね。もう少し他のディスクも聴いてみたくなりました。

録音は,若干リバーブ効果が入っているのが気になるものの,アコースティック・ギターの音を明瞭に綺麗に捉えていてまずまず良好です。

以下,YouTubeから。CD1の1曲目に収められている“Half Way Home”。なかなか洒落た曲で一番のお気に入りです。



次はCD1の3曲目“Locomotivation”。スピード感が気持ちいい曲です。



CD2の2曲目“Papa George”。ジョージ・ハリスンにインスパイアされて作った曲だとか。短いですがいい曲です。



最後にCD2の11曲目“Guitar Boogie”。これぞトミー・エマニュエル! すごいです。

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バードシード(Birdseed)
ジョー・ロビンソン(Joe Robinson)(Guitar)
Cat: 295 (P)(C)2007 Sunball Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: 公式WebサイトHMV OnlineAmazon.co.jpプー横丁

2作目のTime Jampin'がすごく良かったオーストラリア出身のギタリスト,ジョー・ロビンスンが15歳の時に録音したファースト・アルバム。2作目が素晴らしかったので,ぜひ1作目も聴きたいと思い手に入れました。

ソロもあればバンドでの演奏もあり,オリジナルもあればカバーもあり,バラエティに富んだアルバムですが... 私には「こんなことも出来ます」「あんなことも出来ます」というジョー・ロビンソンのサンプラー的な焦点の定まらない印象を受けました。

もし最初に購入したのが2作目ではなくこのアルバムだったら,きっと2作目も聴いてみたいとは思わなかっただろうと思います。最初に購入したのが2作目で本当に良かった,と心底そう思いました。音楽との出会いというのは本当に運というか偶然に支配されているよなぁと改めて感じました。今までにもちょっと聴いただけで「もういいや」と思ってしまったアーティストの中に実は...ということも多々あったに違いありません。でも縁がなかったと思うしかないですね。

タグ : [ギター]

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Sir John Alot(1968年)
ジョン・レンボーン(John Renbourn)(Guitar)
CMRCD597 (P)(C)2002 Sanctuary Records Group Ltd. (輸入盤)
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ジョン・レンボーンは英国のフォーク・ギタリスト。このアルバムの正式なタイトルは “Sir John A Lot of Merry Englandes Musyk Thynge and ye Grene Knyghte” らしいです。40年以上前の1968年のリリース,私がまだ幼い頃に録音されたということで,そう思うと相当古いよなぁ...と思ってしまいます。このアルバムを手にしたのは20年くらい前だったと記憶しています(例によってなぜこれを手にしたのか記憶にない...)。先日このリマスター盤を発見して,持っているのに思わず買ってしまいました。以前から持っているものと聴き比べてみると...音は確かに良くなっているが...左右が逆だ(なんで?)(^^;。

Wikipediaにもありますが,この人の音楽はフォーク,トラッドをベースにしながらも古楽からジャズ,民族音楽まで非常に幅が広いことに驚かされます。ギターの腕前がすごいという感じではありませんが,独特の味のあるギターが気に入っています。

このアルバムの前半は古楽的で中世の音楽のようなちょっと神秘的な雰囲気を持って,後半はモダンでブルースやジャズに近い音楽です。

録音は音がやっぱりちょっと古臭いですねぇ...でもこれがかえってこの音楽の雰囲気作りに役に立っているのかもしれません。

タグ : [ギター]

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タイム・ジャンピン(Time Jumpin')
ジョー・ロビンソン(Joe Robinson)(Guitar)
ABC Music 2705977 (P)(C)2009 Joe Robinson (輸入盤)
 愛聴盤  好録音度:★★★★☆
参考: 公式WebサイトHMV OnlineAmazon.co.jpプー横丁

これは...ぶったまげました! とにかくすさまじいテクニック! 超高速パッセージも正確無比,一つ一つの音の粒が整然と聴こえてきます。ジミー・ペイジのように速いパッセージをなんとなくテキトーには弾いていません(^^;。全て狙って弾いています。こんな超絶テクニックを持ったギタリストがいたとは... しかもトリッキーなテクニックはほとんど使っていません。そこがまたすごい!

録音もギターの音をストレートに高解像に捉えたHi-Fi調の好録音です。文句ありません。

ジョー・ロビンソンはオーストラリアのギタリスト。15歳の時に録音したというデビューアルバムも聴いてみたい...

YouTubeに動画がアップされていましたので載せておきます。







その他のYouTube動画(YouTubeサイトへ)
Borsolino (Tommy Emmanuel)
Joe Robinson Plays Fleabites
Smokin Joe - Midnight In Nashville
Joe Robinson - Bergeson Fries
Joe Robinson - It's Not Easy
Dixie Maguire (Tommy Emmanuel) - Joe Robinson

Royal Flush - Joe Robinson
Fireflies - Joe Robinson

Joe Robinson - Daddy Longlicks
Joe Robinson - Its Not Easy
Joe Robinson - Misty
Joe Robinson - Bergeson Fries
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ブレックファスト・イン・ザ・フィールド(Breakfast in the Field)
マイケル・ヘッジズ(Michael Hedges)(Guitar)
BVCW-35101 (P)1981 Windham Hill Records (BMG Japan) (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

マイケル・ヘッジズは,アメリカのアコースティック・ギタリスト。ウィンダム・ヒル・レーベルの創始者であるウィリアム・アッカーマンが偶然聴いたライヴ・ハウスでの独創的な演奏に驚嘆し,その場で契約を交わしたと解説書にあります。そして生まれたのがこのファースト・アルバム。このアルバムとセカンド・アルバム「エアリアル・バンダリーズ」は当時のアコースティック・ギター界でも画期的な作品であったということです(→Wikipedia)。残念ながら1997年に自動車事故で43歳という若さで他界されました。

で,このファースト・アルバムの録音,アコースティック・ギターの音が極めてストレートに高解像で録られています(ピックアップが使われているのか?)。硬派の録音と言える超Hi-Fiの超優秀録音であり,もちろん好録音でもあります。音楽の良さもあり,以前から愛聴盤として,リファレンス音源として聴き続けてきました。特に1曲目のLayoverが音楽的にもサウンド的にも気に入っています。その他の曲も粒ぞろいで聴き応え十分です。

最近リマスター盤が出ていた事に気がつき,音が良くなったのか確かめてみました。まずすぐわかるのが録音レベルの改善。旧盤よりも明らかに大きく収録されています。波形を比べてみると2~3dB程度高いようでした。さらに中低域のエネルギー感がより増し,よりタイトな音になっているように感じられました。批判を受けることも多いリマスター盤ですが,このリマスターは成功しているように思います。買い直す価値はありました。

2作目以降,リバーブを取り入れた軟派路線の音作りになったのは残念です。
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲(ギターデュオ版)
エファンステファン・ギターデュオ(EphenStephen Guitar Duo)
Recorded in the upstairs foyer at the Old Teachers College, Armidale during Autumn 2008.
ES 002 (C)2008 EphenStephen (輸入盤)
好録音度:★★★
参考: 公式WebサイトCD Baby

ギターによるゴルトベルク変奏曲といえば,カート・ラダーマーの演奏がありますが,これはこの演奏のために製作された特注ギターと多重録音を駆使していましたが,こちらはStephen ThorneycroftとStephen Tafraという二人のギタリストによる本当の二重奏です。ギターもボディが高音域を弾きやすいようになっていますが普通のギターのようです。

編曲も彼ら自身によるものだそうです。やはり音域の問題か,オクターブ移動して弾いていると思われるところが所々あり,原曲に対して忠実というわけにはいかないようですが,それでもほぼ違和感のない形で編曲がなされています。演奏の腕前もなかなかのものです。リピートは一部省略されています。

録音ですが,残響が多いというわけではないのですが,少し曇り気味でクリアさが足りません。撥弦の鋭い立ち上がりが丸くなってねむい音になってしまっています。このギターの立ち上がりの音,胴鳴りをもっとリアルに録って欲しいところです。

それにしても,こうやって聴いていると,カート・ラダーマーのディスクが演奏においても録音においても抜きん出ているよなぁと改めて思ってしまいます。
cover picture  larry_coryell_bolero.jpg (解説書裏面)

シェエラザード~ボレロ
リムスキー・コルサコフ:シェエラザード
ラヴェル:ボレロ
ファリャ:スペインの庭の夜
サラサーテ:サパテアード
ラリー・コリエル(Larry Coryell)(Guitar)
February 12, 1981(シェエラザード),July 2, 1981(ボレロ,他)
PHCE-33009 (P)1991 Nippon Phonogram Co., Ltd. (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★★
参考url: 公式Webサイト

アコースティックギター1本での演奏。ジャズのアレンジなので原曲には忠実ではありませんが,シェエラザードなど各楽章を4~6分程度に縮めているとはいえ,かなり気合いの入った本格的な編曲です。

特にこのシェエラザードは原曲のイメージを上手くジャズ・ギターに置き換えていて,ジャズが苦手な私でも十分に楽しめる素晴らしい演奏で,これが一番気に入っています。

ボレロは12弦ギターが使われているので,シャリーンとした独特の響きがあります。編曲は私にとってはちょっとジャズに傾き過ぎで,和音など少し無理があるところも感じました。

サパテアードは...原曲はヴァイオリン独奏にピアノ伴奏が付いていますが,ここではそのピアノパートをギターに編曲して演奏されています。これは一体どう聴けというのか...首を傾げてしまいます。私の場合,どうしてもヴァイオリンパートを頭で補ってしまうのですが,きっとこれは正しい聴き方ではないのでしょうね...でもまあ楽しい演奏なので許します(^^;。

録音ですが,使っている楽器はエレアコだと思いますが,アコースティックギターの自然な音色で,極めて明瞭に収録されています。いわゆるHi-Fi調の典型だと思いますが,それが成功しています。文句ありません。

ということで,シェエラザードは演奏も録音も大好きで,私のリファレンスCDの一枚になっています。このCD,今は廃盤で現役盤がないように思います。こんな名盤が廃盤とは残念でなりません。

なお,カバーピクチャーの右側は解説書の裏面です。このCDはシェエラザードとボレロが1枚に収められていますが,オリジナルのリリースでは別だったと思われます(シェエラザードが左側,ボレロが右側)。
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チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」ギター独奏版,他
ティム・スパークス(Tim Sparks)(Guitar)
Best. Nr. 319 1028 241(AMC 1028) (P)Acoustic Music Records (C)1992 Guitar Solo Publications/Sordino Musikverlag (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考url: 公式Webサイトamazon.comHMV Onlineicon

演奏者のことは実はよく知りません。このアルバムではナイロン弦のギターを弾いています。クラシック・ギターを学んではいるようですが,クラシック系ではなくブルースなどを弾くポピュラー系のギタリストのようです。

ギター独奏なので出来ることに限界がありますが,技巧に走ったり無理に詰め込んだりせず,忠実に原曲をなぞることは端からあきらめ,適当に端折ったり,思い切って原曲とは違うテンポの取り方をすることでうまく処理をしています。この曲の楽しさはそのままに,独特のほのぼの感のある音楽に仕上がっています。クラシックギターから見るといろんな面で物足りなさは感じるかもしれませんが,この素朴で楽しい演奏は結構気に入っています。

録音ですが,わずかに残響を伴っているものの,直接音主体にクリアで明瞭感があり,音色も自然,楽器の質感も良く伝わってくるので,全く不満に感じません。良い録音だと思います。
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カヴァティーナ(Cavatina)
村治佳織(Kaori Muraji)(Guitar)
Recording in June 1998 at EGLISE NOTRE DAME DU BON SECOURS, paris and September 1998 at KUSATSU INTERNATIONAL CONCERT HALL
VICC-60134 (P)(C)1999 Victor Entertainment, INC. (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

1曲目に収められているアンドリュー・ヨーク作曲の“サンバースト”,この1曲を聴きたいがためだけにこのCDを買いました。相当昔にレンタルCDで借りてこの曲を知り,もう何百回も聴いたんじゃないかというくらい気に入ったのでいつかCDを買おう買おうと思っていたのですが,結局今まで買いそびれていました。ということで,この曲だけコメントします。

テクニックが完璧で安定しきっていることは言うまでもありませんが,それでいてなおかつ弾けんばかりの若いエネルギーに満ちている,これは本当にすごい! 何度聴いても感動します。解説書によると,“サンバースト”とは雲間から強く照りつける太陽の光のことだそうですが,まさにそのイメージ通りの演奏です(そういえばギブソンのレス・ポールにもサンバーストモデルがありますが,これもそんなイメージですね)。次のフレーズに向かってなだれ込む,曲の最後に向かって勢いが増していく,この推進力は何とも言えません。ブリッジ寄りで弾く鋭くアタック感のある音色もすごくいいです。最高です。

それで録音ですが,余計な響きや付帯音を排除し,この素晴らしい演奏,楽器の鳴り,撥弦のニュアンスを余すことなく捉え,収めています。録音レベルも高く,めいっぱいに音楽情報を詰め込んでいる感じです。もうほとんど文句ありません。最高の演奏を最高の録音で収めた好録音盤です。

なお,私が手に入れたのはビクターのXrcd2盤です。これの効果がどの程度あるのかは比較していないのでわかりません。
cover picture guitars

バッハ:ゴルトベルク変奏曲
カート・ラダーマー(Kurt Rodarmer)(Guitar)
Recording: 1994.6-1996.1, Highland Studios, Los Gatos, California
Sony Classical SRCR-2230 (C)(P)1996 Pangaea Production (国内盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★★
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この曲の演奏のために特注された2本のギター(リチャード・シュナイダー氏製作)を使い,多重録音(最大4重?)で実現された録音。ラダーマー氏は,この編曲のために10年の歳月を費やしたとのことです。

同曲のギターによる演奏は,1本で演奏されたものがいくつかありますが,編曲の点でも演奏の点でもかなり無理があると言わざるをえません(もちろんその挑戦意欲は認めます)。ラダーマー氏はこの問題を解決するために2本の特注ギターと多重録音という,クラシック音楽の録音では邪道とも思える手段を選択されました。しかし,その代わりに編曲と演奏には一切の妥協がありません。私が聴いた限りでは「ここは妥協したな」と思えるところはただの一カ所もありませんでした。ギターでは難しかろうというところでも果敢に鮮やかに弾ききっていますし,多重録音で余力が出来たところを音楽表現に振り向けられていますので,単にギターで弾いたということにとどまらない聴き応えのある音楽になっています。

この難曲をここまで立派な音楽に仕上げられた執念とその成果を素直に讃えたいと思います。

さて本題の録音についてですが,全く残響のない環境で直接音だけ捉えています。多重録音で音質を落とさないための措置ではないかと思いますが,それが功を奏し,極めてクリアで明瞭度・解像度の高い録音になっています。クラシック音楽の録音としては恐らく異端児であり,拒絶反応を示される方もきっとおられると思いますが,私にとっては非常に好録音度の高い素晴らしい録音です。

また,「優秀録音」と言えるかどうかはわかりませんが,オーディオ的なクオリティも十分に満足できるレベルです。

ということで,発売以来の愛聴盤になっています。

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