好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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チャイコフスキー:弦楽セレナーデ ハ長調 作品48
シベリウス:弦楽四重奏曲 ニ短調 作品56「親愛なる声」(弦楽合奏版)
ロベルト・フォレス・ヴェセス指揮/オーヴェルニュ室内管弦楽団
2016年5月3-6日 クレルモン=フェラン,オーヴェルニュ管弦楽団施設
AP139 (P)(C)2016 Little Tribeca (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicで試聴して演奏も録音も大変良かったので,今年の1月に試聴レビューしていました。ディスクを買うかずっと迷っていたのですが,やっぱりこれは手に入れておきたいということでAmazonから入手しました。Tower RecordsとHMVでは5月の発売になっています。今聴きながら書いているのですが,これはやっぱり買って正解の盤でした。



Apple Musicでの試聴です。Amazon.co.jpでは2月17日の発売になっていて,HMVやTower Recordsにはまだ出ていませんでした。

おぉ,これはなかなかイイぞ! 演奏自体は真っ当なスタンダード路線であり,アンサンブルは優秀で,丁寧でニュアンス豊かで美しい。シベリウスの弦楽合奏版は初めて聴きましたが,違和感なく聴けました。

録音ですが,特に特徴があるわけではありませんgな,欠点らしい欠点がなく,弦楽器の魅力を上手く捉えた好録音だと思います。低域から高域までレンジ感もありますし,楽器の質感の捉え方も標準的で良好です。残響もそれなりにありますが,マイナス要素にはあまりなっていません。

これはディスクを入手してじっくり聴いてみたくなりました。

(記2017/01/08)
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グリーグ:ホルベルク組曲(弦楽合奏版,ピアノ独奏版)
スクームスヴォル:ホルベア変奏(ピアノと弦楽合奏のための)
1B1(室内管弦楽団),クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ),他
2014年1月2-5日,2月24-26日 ノルウェー,スタヴァンゲル・コンサートホール
Simax PSC1332 (P)2014 Grappa Musikkforlag AS (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。

ホルベルク組曲はグリーグの中で最も好きな作品です。このディスクでは,原曲のピアノ独奏版と作曲者自身の編曲による弦楽合奏版,そして,このホルベルク組曲を題材に,ジャズシーンで活躍しているスクームスヴォルが主導して即興的な演奏を試みたという「ホルベア変奏」が収録されています。

ピアノ独奏版は初めて聴いたのですが,これがまたかっこいいですねぇ。前奏曲にワクワクしますし,第3曲のガヴォットとミュゼットも洒落ています。ピアノ曲としては有名ではないと思いますが,弦楽合奏版を知っていれば結構楽しめる曲ですね。弦楽合奏版もスピード感と勢いがあり良いと思います。ホルベア変奏は...少し聴いたのですがあまり興味が湧かずパスしてしまいました(^^;。

録音ですが,弦楽合奏もピアノもまずまずの録音で,残響は適度であり録り方も自然で悪くないのですが,少し雑味というか濁りがあり,透明感や音の伸びに欠けています。録音機材があまり良くないのかもしれません。惜しいと思います。
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バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲,管弦楽組曲全曲
ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

1978年1月 ロンドン,キングズウェイ・ホール(管弦楽組曲),1980年5月 ロンドン,セント・ジョンズ・スミス・スクエア(ブランデンブルク協奏曲)
PROC-1964/6 (P)1978,1981 Decca Music Group Limited (国内盤)
TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION +plus Vol.22
好録音度:★★★★☆
参考: Tower Records

タワーレコードの企画盤。マリナー氏2回目の録音で,ブランデンブルク協奏曲のソリストに,ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン),ミカラ・ペトリ(リコーダー),ハインツ・ホリガー(オーボエ),ジャン=ピエール・ランパル(フルート),ジョージ・マルコム(ハープシコード)などの名手を迎えた名盤。ブランデンブルク協奏曲の方は昔発売されていたディスクを持っていて一度レビューしています(→こちら)。今となっては古さも感じる演奏ですが,当時としてはこれがスタンダードだったのだと思いますし,モダン楽器での演奏としては今でも十分に楽しめる内容です。

録音も「アナログ録音末期の優秀録音」というだけあってシルキーで滑らか,残響は少しあるものの控え目であり,当時のフィリップス録音らしく個々の楽器の音を大事に扱い分離良く見通し良く録った好録音です。正直なところもう少し高域の伸び,輝き,透明感が欲しいところでちょっと地味な感じですけどね。ちょっとオマケですが四つ星半です。

久しぶりに聴きましたけど,なんだか懐かしくホッとしました。
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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35
ジャナンドレア・ノセダ指揮/トリノ・レッジョ劇場管弦楽団
2015年4月13日 トリノ,レッジョ劇場
FONE148SA (P)(C)2015 Audiophile Productions (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

Apple Musicでの試聴です。今回は録音についてのみコメントします。

2015年トリノでのライヴ録音で,会場の雑音や,譜面をめくる音など演奏者の発する雑音なども入っています。最後に拍手も入ります。

それにしてもこの生録的超リアルサウンドは今どき本当に珍しいですね(オーディオ的優秀録音という意味ではありません,念のため)。残響は皆無と言っても良いくらいで,それぞれの楽器の音を生々しく捉えています。演出感ゼロ,私の好きなタイプの録音ですが,ちょっとこれは極端ですね(^^;。

そして,残念なことに全くヘッドホン聴取に向きません。例えばソロ・ヴァイオリンが左チャンネルに偏り過ぎて,ヘッドホンで聴くと極めて不自然に聴こえます。不自然なだけならまだしも気持ち悪いのがNGです。スピーカ聴取では問題ないにしてもこれはあまり良い編集状態とは言えません。せっかく面白い録音なのに,このマスタリング(またはマイクセッティング?)には首をかしげざるを得ません。もったいないです。
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ムラヴィンスキー・イン・モスクワ 1965 & 1972
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
SC503 (P)(C)2015 Scribendum Ltd. (輸入盤)
好録音度:★★★★☆~★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

1965年と1972年のモスクワでのライブを集めた7枚組。元々1965年と1972年は別々のセットで販売され,ベストセラーだったとのことで,お持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

CD1の1曲目に収録されているのは先日紹介したルスランとリュドミーラとおそらく同じ演奏で,そのディスクの演奏はほとんどこのセットにも収録されているようです。

収録曲目は上に挙げたURLをご参照いただくとして,このセットはスクリベンダム・レーベルによる入念なリマスタリングが行われたということで,私の持っているビクターのCDに比べて,確かに大幅に音質が改善されていることがわかりました。ビクターのものはコンプレッサーをかけたかのごとく飽和感と音のつぶれがひどかったものが,極めて自然で鮮明な音で普通に楽しめる音で蘇っています。これはうれしいですね。

総じて1965年のものが良く,1972年のものはあまり冴えません。1965年のものでもマスターの状態による差か,大きく出来に幅があり例のルスランとリュドミーラやシベリウスの交響曲第7番などはかなり出来が良く,中にはシンバルが耳に痛いくらい高域が刺激的なものや,マスターテープの劣化によるドロップアウトが感じられるものもありました。

1965年の録音は生録的な演出感のない自然な音響が良く,音が鮮明でそれぞれの楽器の質感が良く感じられます。さすがにオーディオ的なクオリティは良くないのですが,この生々しさは近年の録音では滅多に(というか全く)お目にかかることのできないインパクトのあるものです。ムラヴィンスキーの貴重な演奏がこのような録音で残されたことに感謝です。1972年の方は残念ながら普通の録音に近く,生々しさはほとんど感じられず,録音自体もちょっとしょぼい感じです。こちらも1965年の録音のように残ってくれていたら良かったのにと少し残念です。

タグ : [管弦楽曲]

昨日紹介したムラヴィンスキー管弦楽名品集に収録されているのと同じと思われる演奏の音源がYouTubeにアップされているのを,いつもTwitterでお世話になっている方が紹介してくださいました。よろしければご試聴ください。



これが私の「爆演」の基準です(^^;。
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ルスランとリュドミーラ ~ ムラヴィンスキー管弦楽名品集
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団

1965年2月 モスクワ音楽院大ホール(ライヴ)
VDC-1115 (P)1986 ビクター音楽産業株式会社 (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: Amazon.co.jp

古いディスク続きで失礼します。これも学生時代にLPで持っていてよく聴いていました。当時から有名な演奏だったと思いますのでご存じの方も多いのではないでしょうか。収録曲は下記の通りです。

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミーラ」序曲
ムソルグスキー:モスクワ河の夜明け
リャードフ:鬼婆(ババ・ヤガ)作品56
グラズノフ:フラグメント第10番
モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
シベリウス:トゥオネラの白鳥作品22-2
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲

アルバムのタイトルでもある「ルスランとリュドミーラ」がド迫力の凄まじい演奏です。最初にこれを聴いてしまったらもう他の演奏はヌルくて聴いてられません(^^;。麻薬のような爆演です。レニングラード・フィルの力量を誇示するためのデモンストレーションなのかもしれません。一般にとてもお勧めできるものではありませんが(特に最初にこの演奏に触れるのは全くお勧めできません),一聴の価値アリです。久しぶりに聴いて熱くなってしまいました!

録音ですが,拍手の入る古いライヴ録音で,録音のクオリティは決して良くはありません。残響は多めですが高域は強調されていて曇っておらず,帯域バランスの著しく崩れた音色ながらストレスなく聴くことが出来るという点では良いと思います。

このディスクは1980年代に発売されたものですが,その後再発売されたのかはよくわかりませんでした。

タグ : [管弦楽曲]

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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
ボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」
バラキレフ:イスラメイ
ワレリー・ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管弦楽団
2001年11月 サンクトペテルブルク
UCCD 50010 ユニバーサルミュージック (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

くるみ割り人形が良かったので別の曲もと思い聴いてみました。この怒濤のごとく押し寄せる凄まじいサウンドは圧巻! ですが,この密度の高い濃厚な音響はかなり人工的な印象を受けます。残響もどこか不自然であり,まるでコンプをかけて音圧を稼いだような無理矢理詰め込んだ強奏部はすごく圧迫感があり,広がりを感じません。

この曲らしい絢爛なサウンドを目指したのかもしれませんが,これはちょっとやり過ぎだと思いました。残念。HMV OnlineiconAmazon.co.jpのレビューも見てみましたが,録音に関して賛否両論ですね。

タグ : [管弦楽曲]

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チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71全曲
ワレリー・ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管弦楽団
1998年8月 バーデン=バーデン,祝祭劇場
UCCD 2120 ユニバーサルミュージック (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

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チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71全曲
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調作品36
ワレリー・ゲルギエフ指揮/マリインスキー劇場管弦楽団
2015年6月16日,12月30日(くるみ割り人形) 2015年6月10日,9月29日(交響曲第4番)
MAR0593 (P)2016 State Academic Mariinsky Theatre (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

ゲルギエフは1998年に全曲版を録音していましたが,17年ぶりに再録音されました。オーケストラは同じマリインスキー劇場管弦楽団。このくるみ割り人形はマリインスキー劇場の委嘱で作曲され,1892年に初演されたそうで,これはその125周年の記念として録音されたとのことです。

1998年の録音は全曲にも関わらずCD 1枚に収録されています。このテンポで本当にバレエが踊れるのだろうかというくらい速い曲もあり,全体にちょっと落ち着かない感じはあるものの,そういうことを抜きにして音楽そのものは推進力,勢いがあります。

一方今度の新しい録音はそれと比べると随分と落ち着いたテンポであり,音楽自体も角が取れて随分と柔らかく優しい印象を受けます。同じ指揮者,オーケストラの顔合わせとは思えないくらい変わっています。新しい録音の方が実際に踊るバレエ音楽として適切なんだろうな,と思います。実演を繰り返し積み重ねて作り上げられた音楽ということでしょうね。

さて録音ですが,1998年録音は残響控え目で個々の楽器の質感を比較的強めに捉え,明瞭でくっきりしています。質的には少し粗い気もしますし,やや音色が刺激的ですが,このような録り方なのでそう聴こえるのかもしれません。少し誇張された感はありますが,好録音です。

一方新しい録音の方ですが,ホールのちょうど中央あたりで聴いているような印象を受ける音場感を持った録音です(残響量はそれほど多くありません)。直接音と間接音のバランスが絶妙で,響きが音色に影響を与えているにも関わらず悪い印象を受けないのは,ホール感の自然さ故ではないかと。また音が滑らかで,いまどきの優秀録音という感じがします。録音レベルが少し低めであり,また,音場型の録音ということもあって,少し大きめの音量で聴くと気持ちよく聴けます。このような音場型録音は私の好みからは少し外れますし,音のヌケ,高域の伸びがもう少し欲しいとは思いますが,これならまあ良いのではないかと思います。

私の好みからすると演奏も録音も1998年の方が好きですかね。
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R. シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」作品35
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
R. シュトラウス:「ばらの騎士」組曲
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2015年10月14,15日 東京,サントリーホール
SICC 19020 (P)2016 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

ドン・キホーテのチェロはトルルス・モルク,ヴィオラは佐々木 亮が担当されています。P. ヤルヴィとN響のR. シュトラウス・ツィクルスは,ドン・ファン,英雄の生涯に続く第2弾ですね。R. シュトラウスはオーケストラの巧さが演奏の出来に直結すると思うのですが,そこはさすがN響です。ちょっと真面目すぎてもう少し茶目っ気があっても良いのかなとは思いますが,そこは指揮者の趣味ですかね(^^;。

録音ですが,ドン・ファン,英雄の生涯と同じ傾向の録音ではあるものの,今回の方が少し残響を抑えてすっきりとさせクリアになっているように思います。演出色が少なく音色も自然なところは好感が持てます。もう少し寄って質感を強めに出して欲しいというのと,ダイナミックレンジを広く取りすぎていて少し大きめの音量で聴かないと物足りなく感じられるというところでしょうか。基本的には良いと思うので,あと一歩頑張ってくれればと思います。次作にも期待!
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ホルスト:組曲「惑星」
佐渡裕指揮/NHK交響楽団
2005年6月27日 東京オペラシティ コンサートホール タケミツメモリアル
第21回<東京の夏>音楽祭2005におけるライヴ録音
AVCL-25509 (P)(C)2005 AVEX ENTERTAINMENT (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

この鳴りっぷりの良さ,ライヴとは思えない巧さはさすがN響です。そしてこの録音がまた良いのです。残響を抑えたややデッドな録音ですが,個々の楽器の質感をよく捉えており,キレの良い締まった,そしてスケールの大きいサウンドも良いです。演出感のない生録的な自然さも特長ですが,どこか吹奏楽コンクールの録音を聴いているような感じもあってクラシックの録音らしくないので,あまり評価されないかもしれません。私は好きですが。

これはなかなか楽しめました。
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)
シュトゥットガルト室内管弦楽団 Stuttgart Chamber Orchestra
録音不明(明記なし)
KICC 341 (P)2001 King Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jp

私の記憶では弦楽合奏版としては元祖のニュー・ヨーロピアン・ストリングス(NES)盤に続いて2つめの録音だと思います(違ったらごめんなさい)。編成は不明ですが,解説書の写真を見ると18名で,NESよりも4名ほど多いくらいなので,中規模の弦楽合奏ですね。なお,こちらの演奏ではハープシコードが加わっておらず純粋に弦楽器のみです。

こちらの演奏はNESに比べると随分と真面目できっちりと落ち着いており,躍動感や自由闊達さはあまりないものの,緻密なアンサンブルから生まれる柔らかく温かい響きはさすが名門というところです。NESとはかなり方向性が異なりますが,このような演奏もモダン楽器の弦楽オーケストラらしくて素敵ですね。

リピートはきっちり全部やっているかと思いきや,第13変奏の後半だけ省略されていました。おそらくCD 1枚に収めるために泣く泣くカットしたのではないかと思いますが,何とも惜しいことです。

録音ですが,少し残響を少し取り込んでいますが,残響というか収録場所の空間を感じさせるような音響で少し癖があります。ソロはまだ良く合奏の方が気になります。決して悪くはなく残響や響きが気にならない方にとっては問題ないレベルだとは思いますが,もう少しすっきりと抜けよく録ってくれれば良かったのにと少々残念です。

演奏時間 約79分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○○ Var.03 ○○
Var.04 ○○ Var.05 ○○ Var.06 ○○
Var.07 ○○ Var.08 ○○ Var.09 ○○
Var.10 ○○ Var.11 ○○ Var.12 ○○
Var.13 ○× Var.14 ○○ Var.15 ○○
Var.16 ○○ Var.17 ○○ Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○○
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○○
Var.25 ○○ Var.26 ○○ Var.27 ○○
Var.28 ○○ Var.29 ○○ Var.30 ○○
Aria da capo ○○

さてこのディスク,廃盤となってから久しいようで,入手困難ではないようですが入手しづらいようです。良質な演奏だと思いますので,復刻して欲しいところですね。タワーレコードの出番だと思うのですが(^^; いかがでしょうか?>タワーレコード様。
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バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988(シトコヴェツキー編曲 弦楽合奏版)
ニュー・ヨーロピアン・ストリングス NES Chamber Orchestra
ドミトリ・シトコヴェツキー Dmitry Sitkovetsky (コンサートマスター)
1993年10月 ハンブルク,フリードリヒ・エーベルト・ホール
WPCS-5004 (P)(C)1995 Nonesuch Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

シトコヴェツキー編曲の弦楽合奏版も今では何種類かの録音がありますが,これが元祖ですね。編成は[4-4-3-2-1]で,ハープシコードが加わっています。変奏毎に合奏になったり,パートトップによるソロになったり,繰り返しで編成を変えたりと変化に富んでいます。この演奏の良いところは何といっても音楽が生き生きとして喜びに溢れているところです。個々の演奏者の自発性・積極性がそのまま音楽に反映されているように感じられます。これがこの演奏の素晴らしいところですね。リピートの省略が多いのが少し残念なところです。

録音ですが,弦楽合奏の録音としては標準的ですが,個々の奏者の集合体としてサウンドが構築されているというのがわかるような,小編成の良さを活かす録り方は好感が持てます。残響は控え目に抑えられているものの,少し楽器音への被りがあってモゴモゴとして精彩がないのが本当に惜しいところです。

演奏時間 約60分
リピート表
Aria ○○
Var.01 ○○ Var.02 ○× Var.03 ○×
Var.04 ○○ Var.05 ○× Var.06 ○○
Var.07 ×× Var.08 ○× Var.09 ○×
Var.10 ○○ Var.11 ×× Var.12 ××
Var.13 ×× Var.14 ○○ Var.15 ○×
Var.16 ○○ Var.17 ×× Var.18 ○○
Var.19 ○○ Var.20 ○○ Var.21 ○×
Var.22 ○○ Var.23 ○○ Var.24 ○×
Var.25 ×× Var.26 ×× Var.27 ××
Var.28 ○× Var.29 ○× Var.30 ○○
Aria da capo ××

このディスクはまだ現役盤として入手が可能のようです。
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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35
リムスキー・コルサコフ:スペイン奇想曲作品34
ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ指揮/パリ管弦楽団
録音 1974年,1976年,1977年
TDSA-12(WQCG-19) Warner Music Japan ※タワーレコード企画盤
好録音度:★★★★
参考: Tower Records

言わずと知れた名盤。以前,東芝EMI時代の国内盤を取り上げていました。昨年,タワーレコードの企画盤,TOWER RECORDS Definition SeriesとしてSACDハイブリッドで復刻されていたことに気づき,これは聴いてみなければということで入手しました。

音源は本国(?)より取り寄せた96kHz/24bitのWAVデータから,SACD層用とCD層用とを個別にマスタリングしたとのことですので,今回はSACD層も含めて音質を確認してみました。

まず従来のCDとの比較では,若干の鮮度の向上が感じられること,中低域の充実度が上がったことが改善点でしょうか。そして,CD層とSACD層との比較では,SACD層の方がより音に精彩があり,立体感が感じられました。CD層はやや平板でした。SACDでなければこの立体感が出せないのかどうかは私にはわからないのですが,確かに差が感じられました。このディスクはSACDで楽しみたいものです。

ということで,この名盤がより音質が良い状態で復刻されたことを喜びたいと思います。

タグ : [管弦楽曲]

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バッハ:カンタータのシンフォニア,コンチェルト,ソナタ集
オッターヴィオ・ダントーネ指揮/アカデミア・ビザンティーナ
2011年1月 ラヴェンナ,聖ジローラモ教会
4782718 (P)(C)2011 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazonHMV Onlineicone-onkyoApple Music

私はカンタータは全く聴かないのですが,カンタータに含まれる器楽曲が集められているということで聴いてみました。無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番Preludio(#29),ブランデンブルク協奏曲第1番第1楽章(#52),同第3番第1楽章(#174)などの別編曲バージョン?やその他にも耳にしたことのある楽曲がいくつかありましたが,ほとんどは初めて聴く曲で興味深く聴かせていただきました。ダントーネの弾くオルガン・ソロも聴きものです。

そして録音なのですが,残響は控え目で整理された綺麗なサウンドが気に入りました。ちょっと綺麗にまとめ過ぎている気もしますし,もう少し生々しさが欲しいなと思うところもありますが,鑑賞を阻害する要素がほとんどない,欠点の少ない好録音だと思います。こういう録音はオーディオ的にはあまり評価されないかもしれませんが,私は好きです。
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レスピーギ:「シバの女王ベルキス」組曲
レスピーギ:地の精の踊り
レスピーギ:交響詩「ローマの松」
大植英次指揮/ミネソタ管弦楽団
2001年5月28,29日 ミネアポリス,オーケストラ・ホール
RR-95CD (P)(C)2001 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazonHMV Onlineicone-onkyoApple Music
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ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)
ストラヴィンスキー:交響詩「うぐいすの歌」
ストラヴィンスキー:春の祭典
大植英次指揮/ミネソタ管弦楽団
1996年1月18-20日 ミネアポリス,オーケストラ・ホール
RR-70CD (P)(C)1996 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazonHMV Onlineicone-onkyoApple Music

以前紹介したR.シュトラウス:英雄の生涯,「影のない女」組曲の録音が良かった大植英次指揮ミネソタ管弦楽団のReference Recordingsへの録音をもう2つ聴いてみました。

いずれもすっきりとした音調で楽器音の綺麗さが際立っていますし,特にストラヴィンスキーの方は低域の伸びとエネルギー感が良いと思いました。一方で,楽器音の質感は弱めであり,また,立体感,広がり感も控え目で,やや不満が残る面もあります。とはいえ,これはなかなかの好録音ではないかと思っております。

CDの他に,DVD-ROMによるハイレゾ音源の販売もあるようで,参考に挙げたe-onkyoの音源はこちらのものではないかと思います。
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フィンジ:INTROIT(入祭唱~フィンジの音楽)
ニコラス・コロン指揮/オーロラ管弦楽団
2015年7月,8月 イギリス,クロイドン,フェアフィールド・ホール
4789357 (P)2016 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicone-onkyoApple Music

Apple Musicでの試聴です。いつも参考にさせていただいているクラシック音楽CDの雑談で知ったディスク。ジャケ買いならぬジャケ聴きです(^^;。ジェラルド・フィンジはイギリスの作曲家(1901-1956)で,このディスクでは,編曲版を含めて室内オーケストラの作品を収録しています。(曲目等の詳細は前記のサイトをご参照ください...手抜きですみません)。

フィンジは初めて聴くのですが,郷愁を誘う,ほのぼのする音楽ですね。ジャケットデザインに影響されたわけではないのですが,深まりゆく秋のイメージです。そして底に綿々と流れる「英国」的品格も良いと思います。これはなかなかの掘り出し物でした。

録音ですが,残響感はあまり感じられず,個々の楽器の音色,質感がよく感じられる良好な録音に思います。特に特徴のある録音ではないのですが,ごく自然なイメージであり,欠点があまりありません。こういう何気ないのが実は意外に良いのですよね。
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シベリウス:交響曲全集,管弦楽曲集(7CD)
ネーメ・ヤルヴィ指揮 Neeme Järvi
エーテボリ交響楽団 Gothenburg Symphony Orchestra
1992-1996年(管弦楽曲),2002-2005年(交響曲)
00289 477 6654 (P)2007 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

長い間気になっていたのになかなか手を出せていなかったディスクをようやく入手しました。ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団の2度目の交響曲全集と管弦楽曲を組み合わせたシベリウス没後50年?!企画盤。

さすがに手慣れているだけあってオーソドックスでそつなく高い水準でまとめているように思います。オーケストラの精度がわずかに気になる瞬間はあるものの,ほぼ問題ありません。全く違和感なくすんなりと聴けるのはさすがです。そこが安心感につながり,また,少し物足りなく感じるところでもあります。最近立て続けに優れた演奏に触れたので,どうしてもそれらと比べてしまって...良い全集だと思いますよ。

録音ですが,これは良くも悪くもドイツ・グラモフォンのオーケストラ録音だなぁと思います。残響は多めですが,直接音とのバランスは上手く取られているので欠点が少なく悪くありません。個人的にはもう少し楽器の質感を強めに,生々しさ,鮮明さを出して欲しかったなと思います。惜しいところです。
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R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
R. シュトラウス:交響詩「死と浄化」作品24
R. シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」作品28
マンフレート・ホーネック指揮/ピッツバーグ交響楽団
2012年6月8-10日 ピッツバーグ,ハインツ・ホール
FR707SACD (P)2013 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

ホーネック指揮ピッツバーグ交響楽団のディスクをもう一つ。演奏と録音の傾向は先に取り上げたドヴォルザーク交響曲第8番と同じです。ゴージャスなサウンドで見事に本領が発揮されています。理屈抜きに楽しめます(^^。

タグ : [管弦楽曲]

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ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
ヤナーチェク:「イェヌーファ」組曲
マンフレート・ホーネック指揮/ピッツバーグ交響楽団
2014年12月5-7日 ピッツバーグ,ハインツ・ホール
FR710SACD (P)2014 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsHMV OnlineiconApple Music

先入観で聴いてはいけないと思いつつ,スラブ的でもなく,「イギリス」的でもなく,これはやはりアメリカ的ドヴォルザークだと思う。先日取り上げたベートーヴェン交響曲第5番,第7番と似たアプローチですが,もう少し自由さと「遊び」があるように思います。好き嫌いが分かれそうな演奏ですね。私は結構好きな方です。

録音ですが,ベートーヴェン交響曲第5番,第7番で感じたやり過ぎ感はなく,ぎりぎりのところで上手くバランスを取っていると思います。残響はやはり多く(しかもワンテンポ遅れてやってくる感じも同じ),密度感,詰め込み感はあるのですが,逆に飽和感はなく,音色を少しドライな方向に振っているため,比較的聴きやすく仕上がっています。演出感もあまりないのは良いと思います。私の好みからするともっとすっきりと録って欲しいところなのですが,これならまずまずですし,優秀録音と評価される方もいらっしゃるでしょう。
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メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲全集
ミヒャエル・ホーフシュテッター指揮/シュトゥットガルト室内管弦楽団
2007年9月,11月, 2008年3月,9月,11月 シュトゥットガルト・ボートナング・リーダークランツハレ
C 763 093 D (P)(C)2009 ORFEO International Music (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

この弦楽のための交響曲は,メンデルスゾーンが12歳から14歳にかけて作曲した作品で,第1番から第6番は演奏時間がだいたい10分程度の小曲ですが,第7番以降は20分を越え,第11番に至っては40分近くという大作です。中学生くらいの少年が書いた作品ですが,充実した立派な曲集ですね。

少し前にアヒム・フィードラー指揮/ルツェルン祝祭弦楽合奏団の全集を取り上げましたが,これも同時期にメンデルスゾーン生誕200年記念としてリリースされたもののようです。室内管弦楽団の比較的小編成の演奏ながら,小編成とは思えないシンフォニックでスケールの大きな響きを出しています。そして音楽が生き生きと躍動感にあふれているのが素晴らしいです。オーケストラも上手く完成度が高い全集だと思います。

録音ですが,かなり残響が多いのですが,直接音成分の比率がそこそこあるために音の曇りは少なく,弦楽器の魅力を十分に伝えてくれる録音だと思います。もしかしたらイコライジングで少し高域を持ち上げて音色のくすみを緩和しているかもしれません。そんなように聴こえます。私にとってはやはり残響が多すぎます。ただ多くの方には受け入れられる録音かもしれません。
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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35
リムスキー・コルサコフ:スペイン奇想曲 作品34
サー・チャールズ・マッケラス指揮/ロンドン交響楽団
Walthamstow Town Hall, London, England on March 12-14, 1990
CD-80208 (P)(C)1990 TELARC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

テラークは優秀録音で有名なレーベルですのでご存じの方も多いと思います。その昔,チャイコフスキーの1812年のLPレコードの大砲の音がすごいと話題になっていたこともありました。しかし私自身は実のところあまりテラークの録音が好きになれず避けてきました。先日取り上げたロストロポーヴィッチののシェエラザードを聴いて,他の演奏も聴いてみたくなってApple Musicで物色して選んだのが実はこのディスクです。これはもしかしたら...と思ったのです。

で,ディスクが届いて聴いているのですが,半分は期待通り,半分は「あぁ,やっぱりテラークだ...」と思ってしまいました。テラークの好きなところは音色が自然で色づけが少ないところ,演出感が少ないところでしょうか。そして嫌い(というか好きでない...同じか)なところは,ダイナミックレンジを広くとりすぎているところですね。大音量のところでボリューム調整すると普通の音量のところが小さすぎてもの足りず,普通の音量のところが気持ちよく聴こえるようボリューム調整すると大音量のところが大きくなりすぎて思わずボリュームを絞ってしまうのです。

また,ワンポイント録音のような録り方をしているのか,全体のまとまりは良いのですが,個々の楽器の質感が弱く分離感も弱いため,少し物足りずもどかしく思うのです。

これが本来の音のバランスに近いのかもしれませんし,その意味では良質な録音と言えるのではないと思います。ただ,私としてはもう少し楽器の質感が強めに誇張され,ダイナミックレンジも広すぎない方が聴きやすいと思うのです。防音がきちんとなされたリスニングルームがあって大音量で遠慮なく聴ける環境があるなら楽しめるのかもしれません。ヘッドホンで少し大きめのボリュームに設定して聴くといい感じにになるのですが,大音量のところが少々つらいのです(今まさにヘッドホンで大音量に耐えて聴きながら書いています...(^^;)。

とはいえ,こういうダイナミックレンジの広い録音はハイレゾ時代の今でこそ生きてくる録音だなとは思いますね。

タグ : [管弦楽曲]

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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ指揮/パリ管弦楽団
1974年7月 Salle Wagram, Paris
TOCE-7034 東芝EMI株式会社 (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

言わずと知れた名盤。少し前のNHKのらららクラシックで取り上げられていて久しぶりに聴きたくなり棚から引っ張り出してきました。アナログ盤の時代から愛聴してきたディスクで,この曲はこの演奏で耳が出来てしまっています(^^;。ドラマティックで怒濤のように展開していく壮大な音絵巻。油絵の具で塗りたくられたようなこの絢爛なコテコテ感がこの曲にピッタリで素晴らしいです。

そしてこのコテコテ感は録音に負うところも大きいと思います。それぞれの楽器を色濃く捉えているためです。ここに自然さはなく誇張された印象が強いのですが,舞台芸術を見ているような錯覚に陥る効果があって,これはこれで十分にアリだと思います。好録音と言えるか微妙ですが,EMIとしてはかなり良好な録音に入ると思いますし,残響まみれのくすんだ音質ではなく,この曲にふさわしい音質で録られたことを感謝したいですね。

タグ : [管弦楽曲]

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ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」
テオドール・クルレンツィス指揮/ムジカエテルナ
2013年10月7日~9日 ケルン,シュトルベルガー・シュトラーセ 7
88875061412 (P)2015 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music

HMV Onlineでの紹介記事の中で,「間接音カットなしの優秀録音。クルレンツィスの『春の祭典』」という言葉が目にとまり,ちょっと意味がわからなかったのですが「間接音カットなし」というのがどういうことか確認したかったのでApple Musicにアップロードされている音源で試聴してみました。ということで,今回はApple Musicでの試聴による録音のみのコメントです。

それでその録音なのですが,残響はそれほど多くは感じないのですが,マイクが恐らく少し遠めに設置されているために,楽器の生々しい質感がかなり失われ,また,やや間接音が中心になっています。私の印象ではワンポイント録音に近い録り方のように感じられました。

全体としての音のまとまりは良いものの,楽器の質感が希薄で分離感も弱く,さらに高域のヌケもあまり良くないため,私としては残念ながらかなりもどかしさを感じる録音でした。一方で,演出感はあまりなく,また,中低域の音の締まりは良好で,この点は好感が持てました。

今回はApple Musicでの試聴であり,CDでは聴いておりませんが,今までの経験から,CDで聴いても上記の感想は変わらないであろうと思っております。なお,「間接音カットなし」というのが何を指しているのかはイマイチわかりませんでした。優秀録音と思われる方もおられるとは思いますが,好録音とはだいぶ異なりました。

なお,本ディスクは「春の祭典」だけが収められており,収録時間約35分という贅沢な内容となっています(^^;。

タグ : [管弦楽曲]

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English Music for Strings
オルフェウス室内管弦楽団
New York, State University of New York at Purchase, Performing Arts Center, 12/1985 & 12/1987
445 561-2 (P)1986, 1988 Polydor International (輸入盤)
好録音度:★★★★

オルフェウス室内管弦楽団のディスクをさらにもう一つ。弦楽合奏のための英国の作曲家の曲を収録しています。

エルガー:序奏とアレグロ作品47(弦楽四重奏と弦楽合奏のための)
エルガー:弦楽セレナーデ作品20
エルガー:弦楽のためのエレジー作品58
ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴスによる幻想曲
ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲
ブリテン:シンプル・シンフォニー作品4

この中ではエルガーの序奏とアレグロのアグレッシブな演奏が圧巻,オルフェウス室内管弦楽団の機動力,アンサンブル能力の高さを如実に示す好演奏。弦楽セレナーデも美しい。シンプル・シンフォニーは第1楽章のゆっくりしたテンポ取りに不満が残る以外は期待通り。

録音ですが,やや残響が多めに取り入れられていて音色に影響し,また量感たっぷりに捉えられていますがややくどく暑苦しく感じます。同楽団の良好な録音と比較するとやや落ちる印象です。ただ,弦楽器の魅力は十分に感じられるので,弦楽合奏の録音としては普通からやや良い方だとは思います。もう少しすっきりと透明感のある音で残して欲しかったですね。

さてこのディスクですが,オリジナルではブリテンは別のカップリング(プロコフィエフ:古典交響曲,ビゼー:交響曲ハ長調)だったようです。どちらも今では入手性が悪く,また,Apple Musicでも公開されていません。メンデルスゾーンの弦楽のための交響曲集と同様,忘れられてしまったディスクです。もったいないことです。
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R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」作品20
R. シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」作品40
パーヴォ・ヤルヴィ指揮/NHK交響楽団
2015年2月18, 19日 サントリー・ホール
SICC 19003 (P)(C)2015 Sony Music (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
NHK交響楽団の第1804回定期公演Bプログラムのライヴ録音。N響の首席指揮者への就任を機に指導するプロジェクトの第1弾ということで,大注目,鳴り物入りでの登場ですね。指揮者の積極的なドライブに見事に応え,ダイナミックレンジの広さと精度の高さをハイレベルで両立した,実力を遺憾なく発揮した期待通りの演奏と言えるでしょう。指揮者がなぜN響との録音にR. シュトラウスを選んだのか,わかる気がします。

さて,肝心の録音ですが,響きを多く取り入れたホール音響再現重視の録音です。音のなめらかさ,緻密さなどオーディオ的なクオリティは良好,残響の量の割には音の濁りや曇りは少なく,その点は好感が持てます。ただ,全体の音のまとまりはあるものの,個々の楽器の質感,生の質感は希薄であり,分離感もあまりなく,細部が感じ取りにくいため,もどかしさがあります。また,残響の影響による若干のモゴモゴ感もあってすっきりしません。フォルテシモでの飽和感はないものの,混沌としてうるさく感じるのも音場偏重の音作りのためかと思います。

私としては上記の通り不満が残るのですが,おそらく雑誌等では優秀録音として取り上げられるであろうと予想します(もちろん私としては残念です(^^;)。

一点付け加えておくと,ヘッドホンで聴くと「英雄の生涯」のヴァイオリン・ソロが,位相がねじれたように不自然に聴こえ,かなり苦痛でした。ヘッドホンでの鑑賞はお勧めできません(ヴァイオリン・ソロだけなのですが...)。

また,いくつかのヘッドホンで聴き比べたのですが,例えばSennheiser HD650やbeyerdynamic T90のように音場が広いものよりも,Sennheiser HD25-1 IIのようにダイレクトに耳に入ってくるようなものの方が向いているようでした(あくまで個人の感想です(^^;)。

タグ : [管弦楽曲]

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R. シュトラウス:英雄の生涯 作品40
R. シュトラウス:「影のない女」組曲 作品65
大植英次指揮/ミネソタ管弦楽団
10/1997, Orchestra Hall, Minneapolis, Minnesota
RR83 (P)(C)1998 Reference Recordings (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music
HMV Onlineで特価で紹介されていたReference Recordingsicon,「キース・ジョンソン博士が30年以上もチーフ・ エンジニアを務めている高音質レーベル。」ということで興味が湧いたので,その中の一つを聴いてみました。今回は録音のみのコメントです。

まず自然な音色で誇張もなく演出感もない音作りに好感を持ちました。直接音が主体で明瞭であり,個々の楽器の分離もまずまず良好で,残響は少しありますがあまり気になりません(ヴァイオリンのソロは少し残響の影響が気になります)。そして一番感心したのはフォルテシモの鳴り方です。一般的な録音では飽和感がありやたらうるさく混沌とすることが多いのですが,この録音では大きな音量で鳴っているにも関わらず飽和感もありませんし,まったく破綻することなくそれぞれの楽器の音がしっかりと見通しよく存在感を持って鳴っているのです。

こういう録音にはなかなか出会いません。優秀録音といっても良いのではないでしょうか。18年くらい前の録音ですが,こんなに良い録音のお手本があるのです。見習って欲しいですね。
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ホルスト:組曲「惑星」
コリン・デイヴィス指揮/ロンドン交響楽団
2002年6月26-30日,バービカン・センター
LSO0029 (P)(C)2003 London Symphony Orchestra
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconiTunes Store
コリン・デイヴィス指揮ロンドン交響楽団のLSO Liveは比較的録音が私の好みに合うため,今までにもドヴォルザークの交響曲第8番エルガーの交響曲全集を紹介してきました。

このホルストの惑星も同様に残響が極めて少なくデッドでドライな録音です。一般的にはあまり評価されない録音のようで,HMV Onlineのレビューでもあまり評判が良くありません。しかし,残響に邪魔されずクリアでキレの良い,そして各楽器が分離良く克明に聴こえるこの録音はこの曲にマッチしていると思います。生録的な自然さがある点も良いと思います。やはり私はこの録音が好きですね。欲を言うと,もう少し各楽器の質感を強めに出してくれたらなお良い,というところでしょうか。

演奏は数多ある他のディスクに対して突出した特徴があるわけではありませんが,オーソドックスな佳演だと思います。
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ビゼー:交響曲ハ長調,小組曲
シャブリエ:田園組曲
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮/レ・シエルク
(P)2007 Mirare ※Apple Musicで試聴
好録音度:★★★★★
参考: iTunes StoreAmazon.co.jp
Twitterなどで,最近発売されたロト指揮レ・シエルク(古楽器オーケストラ)のシャブリエ「スペイン」などが収録されたディスクの録音が素晴らしいという評価を目にしたので一度聴いてみたいと思っていました。しかし曲にあまり興味がわかなかったので,同楽団の別のディスクを探していたところ行き当たったのがこのディスク。特にビゼーの交響曲が溌剌とした演奏で素晴らしいですね。この曲はほとんど聴いたことがありませんでしたが,こんなに楽しい曲だったのですね。

そしてその録音ですが,響きの透明さとヌケの良さが抜群,残響はあるものの,明瞭感と各楽器の分離感も良く,このキレの良いサウンドは魅力的で申し分ないです。やや演出された仕上がりで実在感や楽器の質感が薄めなので私の求める好録音とは少し方向性が違いますが,これなら十分納得できる録音です。

このディスクはすでに入手が難しくなっているようです。iTunes StoreやAmazonで配信されているのは見つけ手いたのですが,購入は躊躇していました。圧縮音源ですが,Apple Musicでフルに聴けるようになったのは本当に有り難いです。
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Henry Purcell: Ayres for the Theatre
Peter Holman / The Parley of Instruments
6, 7 January 1986
CDA66212 (P)(C)Hyperion Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Amazon.co.jpHMV Onlineicon
今週のツィッターのタイムラインに「パーセル」がたくさん出てきたので久しぶりに聴きたくなって引っ張り出してきたディスク。恐らく私が持っている唯一のパーセルのディスク。最初に収録されているSuite from the play Abdelazar Z570(組曲「アブデラザール,もしくはムーア人の復讐」)は,だいぶ昔に弦楽合奏で演奏したことがあって,そのときによく聴いていた思い出深いディスクでもあります。Abdelazarは2曲目のロンドの主題がブリテンの青少年のための管弦楽入門に使われているのでご存じの方も多いと思います。

これは小編成のピリオド楽器での演奏で(1パート1楽器?),透明で輝きのある弦の響き,快活な楽しげな演奏が印象に残ります。この室内楽的な響きが気に入っています。私にとって古楽の雰囲気にどっぷり浸かりたいときに好適なディスクです。最近はあんまりそんな気分になるときは少ないですが(^^;。

録音はやや残響が多めですが,音色はあまり曇っていないためそれほど印象は悪くありません。ただ,少し遠めのマイクセッティングなのか,楽器の質感が感じ取りにくいのが残念に思います。

古いディスクなのですでに廃盤になっているようですが,ヘリオスレーベルで復刻されたようです(しかしこれもだいぶ前?)。

タグ : [管弦楽曲]

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