好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
郷古廉 Sunao Goko (Violin)
上田晴子 Haruko Ueda (Piano)
Paris, 27th-30th December 2013
NS12 (C)2013 NASCOR (P)2015 Ysaÿe Records (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV OnlineiconApple Music
落ち着いた演奏ですが表現のスケールが大きく,また,伸びやかで透明感のある美しい音色が本当に素晴らしいと思います。大器の片鱗を見せていますね。これからの活躍が楽しみです。まっすぐ成長して欲しい。

さて録音ですが,残響は控えめなものの,録音場所の響きがわずかに被って音色を濁しているのが少々気になります。それほど悪くはないのですが,この響きは音色を濁すだけで何の役にも立っておらず,せっかくの美音が気持ちよく楽しめません。何ともすっきりしない録音で残念に思います。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
オーギュスタン・デュメイ Augustin Dumay (Violin)
ルイ・ロルティ Luis Lortie (Piano)
Teldex Studio, Berlin, 27-28 March & 2-3 April 2014
ONYX 4133 (P)(C)2014 Augustin Dumay (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon
デュメイのブラームスといえば1991年にピリスとの録音が有名ですね(持っているはず...だけど未聴(^^;)。これは23年後の新録音です。デュメイのあの甘美でねちっこい演奏は苦手だし,ブラームスに合うとも思えなかったのですが...(じゃあなぜ買ったんだ?(^^;),演奏を聴いてやっぱりそう思うのですが,それでもこれは素晴らしい演奏ですね。ブラームスの音楽を完全に自分の世界に引き込み最大限の表現を試みています。洗練された美しさを保ちつつも時に激しく情熱をほとばしらせる。こんなに大胆でダイナミックなブラームスは久しぶりに聴きました。さすがです。でもこういう演奏なので好みは分かれるでしょうね。

録音ですが,ヴァイオリンが少し遠めで,残響というか,わずかな響きが楽器音にまとわりついて音色に影響を与えクリアさを損なっているのが気にはなるのですが,音色の美しさや質感,音の伸び,きめの細かさは保たれていて印象は悪くありません。オーディオ的な品質も良好です。個人的にはもちろんもっとクリアにヌケ良く録って欲しかったのですが,これならまあ良しとします。ちょっとオマケの四つ星半です。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
レオニダス・カヴァコス Leonidas Kavakos (Violin)
ユジャ・ワン Yuja Wang (Piano)
Friedrich-Ebert-Halle, Hamburg, 27-30 December 2013
478 6442 (P)(C)2014 Decca Music Group (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Online
これは大変美しいブラームスです! ふくよかで透明感のある音色が素晴らしいです。カヴァコスの美質が存分に発揮されていると思います。そしてそのヴァイオリンに寄り添うように,ヴァイオリンを包み込むように奏でられるピアノも良いですね。今まで聴いてきた同曲のディスクの中でも一,二を争う出来です。

録音も残響を抑え,静けさの中で浮かび上がってくる楽器音を透明感のある音で綺麗に収めています。ヴァイオリンとピアノのバランス,距離感も適切です。ほぼ不満なしの好録音です。カヴァコスの鼻息がややリアルすぎるほどに入っているのはご愛敬ということで。

ということで,演奏も録音も素晴らしく,愛聴盤候補になりました。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
カリーン・アダム Karin Adam (Violin)
ドリス・アダム Doris Adam (Piano)
Studio Baumgartner, Wein 1986年12月29日,1987年1月2-3日
32CM-20 (P)1987 カメラータ・トウキョウ (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineカメラータ・トウキョウ
整理していて発掘したディスクです(^^;。だいぶ前に手に入れていたのに聴けていませんでした。

ウィーン出身のヴァイオリニスト,カリーン・アダムのデビューCD。カメラータ・トウキョウのバイオグラフィを見ると,カメラータ・トウキョウに16枚ものディスクを録音しています。このディスクのたすきには「クライスラー以来,ウィーンの生んだ天才ヴァイオリニスト」と書かれています。当時の期待の大きさがうかがわれます。プロデューサーは井阪紘さんで,解説も書かれています。

その期待を裏付けるようなスケールの大きな演奏で,情緒的表現力があります。ムターを思い出させるようなねちっこい音色も特徴的です(^^;。荒削りなところはありますが,意欲的でしっかりと自分を主張してくるところが良いと思います。

録音ですが,スタジオでの録音で楽器音自体はしっかりと捉えられていますが,残響が付帯音として少しまとわりつき,演出色が付いてしまっているのは残念です。楽器の質感はまずまず,鮮度はやや落ちるというところでしょうか。スタジオ録音なのですから,もっと鮮明に録って欲しかったところではありますが。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
マリナ・シシュ(Marina Chiche)(Violin)
ヴァハン・マルディロシアン(Vahan Mardirossian)(Piano)
2003年1月25~26日,2月1~3日 パリ IRCAM
INTRA004 (P)(C)2003 Intrada (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

無伴奏ヴァイオリン作品集が良かったマリナ・シシュのブラームスです。確かに上手い! 情感と緊張感のバランスが素晴らしく,現代的で洗練された美しさを持っています。しかし,印象に残りにくいのはなぜ...すごく良いんですけどね...

また音色がナイロン芯の弦を少し強めの圧力で弾いたような,独特の感じがあります。私はこういう音色は嫌いではないのですが,ちょっと透明感に欠けるのが残念に思います。

録音はそれほど残響感がないのでそこそこ明瞭なのですが,ボディ感がないというか下支えのない音なのと,わずかにヌケの悪さが感じられるので,余計に音色が気になってしまうのかもしれません。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ブラームス:FAEソナタよりスケルツォ
竹澤恭子(Kyoko Takezawa)(Violin)
イタマール・ゴラン(Itamar Golan)(Piano)
2009年5月28-31日,6月1日 軽井沢大賀ホール
SICC 1281 (P)(C)2009 Sony Music Japan International, Inc. (国内盤)
好録音度:★★★★
参考url: HMV Onlineicon

情緒に富み(しかしあくまで上品に),深々としてかつ伸びのある音色も大変美しい,これは出色の演奏だと思います。素晴らしいです。もうこれ以上何も言うことはありません。

録音ですが,響きが音色に独特の癖を与えて,どこか演出がかった音作りになっているのが私の好みからは外れますが(といっても普通の範囲です),ニュアンスも細やかに伝わってきますし,楽器の質感もそれなりに伝わってくるので,まずまずの好録音と言えます。でもやっぱりもう少しすっきりと録って欲しかったところです。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
アンネ=ゾフィー・ムター(Anne-Sophie Mutter)(Violin)
ランバート・オーキス(Lambert Orkis)(Piano)
Polling, Bibliotheksaal, 11-12/2009
00289 477 8767 (P)(C)2010 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★
参考url: HMV Onlineicon

さすが女王様! ピシッピシッとやってくれます...(失礼 (^^;)。気性の激しい,感情むき出しの演奏,ブラームスでここまでやりますか。良くも悪くもムターらしいということなんでしょうね。ダイナミックレンジの広い圧倒的な表現力はさすがです。

で,録音ですが,うーん,これはあんまり良くないです。残響はあまりないものの,録音環境の響きが音色を大きく濁しています。

そして,この人の艶めかしい音色に真正面から向き合おうとしていません。出来るだけソフトにして毒を抜こうとしているようにも感じられます(そして失敗している)。この音色をしっかり捉えてこそこの人の音楽が最大限に活きるというのに。この人の音色の魅力の1/10も捉えられていません。また,激しく弾くところでは少しサチって(頭打ちで)音がつぶれているようにも聴こえます。なんでこんな録音を選択したのか,全く理解できません。

もっとまともな録音でこの人の音楽を堪能したかった...残念です。
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
漆原朝子(Asako Urusihara)(Violin)
ベリー・スナイダー(Barry Snyder)(Piano)
2004年6月3日 神戸新聞松方ホール ライヴ録音
FOCD 9235 (P)(C)2005 FONTEC Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

よく歌う美しい演奏ですが,上品で慎み深いところが美点かなと思います。個性を強く主張してこないので少し印象の弱い面はありますが,ブラームスのこのソナタ自体の美しさを地味ながらも優れた技術でよく表現していると思います。伸びやかで美しい音色はさすがです。

録音ですが,残響を多めに取り入れていて音色に影響しているものの,楽器音自体をそこそこきちんと捉えているので,それほど悪い印象ではありません。室内楽の録音としては標準的のように思いますし,ライヴ録音としてもまずまずかとは思いますが,やっぱり私の好みからは少し外れます。もう少し残響のかぶりを抑えて美しい音色を濁すことなく収めて欲しかったと思います。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
カトリーン・ショルツ(Katrin Scholz)(Violin)
ゲラルド・ファウトゥ(Gerald Fauth)(Piano)
Recorded on June 28 & 29, 1994 at Studio Domovina, Prague.
VICC-166 (P)1995 ビクター・エンターテインメント株式会社 (国内盤)
好録音度:★★★☆

ハイドンのヴァイオリン協奏曲モーツァルトのヴァイオリン協奏曲が最高に良かったショルツ氏。CDの棚を眺めていて,ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集を発見してあっと叫んでしまいました。その昔,いつの間にか手に入れていたようです。すっかり忘れていました。といいますか,意識にありませんでした。たぶん買ったときはショルツ氏に注目していなかったのでしょう...じゃあなんで買ったんだ?...(^^; 。

解説書を見ると,1989年の第4回日本国際音楽コンクールで第一位だったとか(このときの第二位が諏訪内晶子さん!)。こんなことさえ知りませんでした。

それで演奏の方ですが,もちろん悪いはずがないのですが,ハイドンやモーツァルトでの輝くような音楽にはまだまだ至っていないという印象です。未だ原石の状態とでも言いましょうか,まだまだ固く伸びやかさ,しなやかさが足りない感じです。今の彼女のブラームスを聴いてみたい! ぜひ再録音を! と切に願います。

録音ですが,ヴァイオリン・ソナタの録音としては平均的なレベルではないかと思います。残響はそれほどありませんが,少し響きが被って高域の伸び,すっきり感が足りません。また,今ひとつボディ感がないというか実体感がないのも気になります。それほど悪くはないのですが,好録音の観点では不満が残る録音です。

(Side Bからの移行記事) [ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
テディ・パパヴラミ(Tedi Papavrami)(Violin)
ムザ・ルバカイト(Muza Rubackyte)(Piano)
1995年12月 フランス,マルセイユでの録音
LYR 161 (P)(C)1997 LYRINX (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

繊細で美しい演奏ですが,ちょっと神経質かなという気がしないでもありません。私としてはもう少し朗々と歌ってくれた方が安心して音楽に浸れるのですが...でも悪くはないですよ...念のため。

録音ですが,やや演奏者に近めにマイクがセッティングされているのか,直接音主体で明瞭感が高く,高域のヌケも良くクリアで好印象です。低域は薄めですが,全体のバランスとしては悪くありません。ピアノの音が若干間接音が多めになっていて,ヴァイオリン同様のクリアさが欲しかったと思います。

このCDはパパヴラミ氏1回目の録音。2回目は2007年録音でaeonレーベルからリリースされています(→HMV Onlineicon)。この1回目の録音は廃盤なのかあまり見かけませんが,amazon.frのマーケットプレイスに現時点でいくつか出ているようです。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ゲルハルト・ヘッツェル(Gerhart Hetzel)(Violin)
ヘルムート・ドイチュ(Helmut Deutsch)(Piano)
Recording Date: 23-28 Jan. 1992,ウィーン,カジノ・ツェーゲルニッツ
PCCL-00272 (P)(C)1995 Pony Canyon Inc. (国内盤)
好録音度:★★★
参考url: HMV Onlineicon

ウィーン・フィルのコンサートマスターであったヘッツェル氏が登山中の事故で亡くなられる約半年前に録音されたもので,唯一のソロの録音とのこと。

先入観からかもしれませんが,生粋のソリストからは聴くことのできない種類の音色,味があるような気がします(音色は久保田巧さんのそれの印象に近い? 音程の微妙な取り方も含めて...)。そのひたむきさが心に響きます。

録音は残響が多めで楽器音に被り気味,明瞭感が損なわれているほか,音色にも変な癖がついています。何となくやかましいすっきりしない録音です。あまり良い印象ではありません。

私が持っているのはポニーキャニオンのものですが,EXTONからSACDで再発売iconされています。リマスタリングされているのか,改善されているのかはわかりません。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
アーロン・ローザンド(Aaron Rosand)(Violin)
ヒュー・サング(Hugh Sung)(Piano)
Recorded at the Curtis Institute of Music, Philadelphia, in January 1992
VOX 7435 (P)(C)1996 THE VOX MUSIC GROUP (輸入盤)
好録音度:★★★★★
参考url: HMV Onlineicon

HMVレビューを見ると,「日本では知名度が低い」とあります。私の勝手な偏見ですが,二流っぽいイメージがつきまとっているのではないでしょうか。一方「ロマンティック・ヴィルトゥオーゾの大きな伝統を継承している最後の演奏家」とも書かれています。このブラームス,ポルタメントが多用されており,その使い方が上手く伊達にそう呼ばれているわけではないなと思いますが,聴く人によっては下品とも取られかねず,そういうところが日本の評論家に受けないのかなという気がします。私は彼のヴァイオリン,とても好きです。キレがあるけど上手すぎず(^^;,ちょっと武骨だけどサービス精神旺盛で親近感の感じられる音楽がとってもいいですね。

録音ですが,残響はほとんどなし,適度な距離感で極めて明瞭に,自然な音色で捉えています。質感,肌触りが良く伝わってきますし,弓を弦に置く瞬間からすっと離す微妙なところまで見えてくるような気がします。ピアノは少し控えめな捉え方ですが,私にとっては問題ありません。ごく普通の録音で,これがいいの?と言われそうですが...これがいいんです! 普通に録音すればこうなると思うのですが,なんでみんな普通に録音してくれないのですかね...

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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
ローラ・ボベスコ(Lola Bobesco)(Violin)
ジャック・ジャンティ(Jacques Genty)(Piano)
Classic Talent DOM 2910 02 (P)(C)1981/1996 (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

薫り高い演奏というのはこういうのを言うんだろうな,と思います。近年のヴァイオリニストのスマートで端正な演奏からは聴くことの出来ない味わいがあります。

そして,その味を存分に楽しませてくれるこの良好な録音! オンマイク気味でヴァイオリンの魅力ある音を明瞭に捉えています。ごくわずかに響きが被っているかなと思うものの,ほとんど気にならないレベルです。少し誇張気味で若干自然さを犠牲にした音作りに思いますが,音楽を楽しむという点では,これくらいの方がかえって好ましいと思っています。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
マリー・アニク・ニコラ(Marie-Annick Nicolas)(Violin)
アンドレア・ボナッタ(Andrea Bonatta)(Piano)
Enregistrement réalisé en octobre 1993 au Théâtre de Poissy.
VALOIS V 4709 (P)(C)1994 AUVIDIS FRANCE (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

バッハの無伴奏ヴァイオリンが素晴らしかったニコラ氏のブラームスです。友人のK.N.さんから欧州土産としていただきました(有り難うございます)。日本でも入手不可能ではありませんが,あまり見かけないCDで,あることすら知りませんでした。

それにしてもこのブラームスは本当に魅力的だなぁ... 気持ちの込め方がすごく上品で,繊細にコントロールされた音色が美しく瑞々しいです。演奏上どうしても入ってしまうポルタメントでさえ気品があって音楽的なんです。ずっとこの音に浸っていたいと思ってしまいます。

録音も良くて,響きを抑え気味にしてすっきりと,そしてこの魅力的なヴァイオリンの質感をしっかりと捉えています。

数多あるブラームスのソナタの演奏の中で,この演奏を特に取り立てて優れていると言うつもりはありませんが,モダン楽器の魅力が存分に発揮され,それが良い録音で収められているということで,すっかり愛聴盤となっています。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン][愛聴盤]
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ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
久保田 巧(Takumi Kubota)(Violin)
パウル・グルダ(Paul Gulda) (Piano)
2008年2月20-23日 神奈川・相模湖交流センター
EXTON OVCL-00343 (P)(C)2008 Octavia Records Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考url: HMV Onlineicon

久保田さんの演奏は,決して自分から強くアピールしてきません。ひたすら優しく語りかけてくるようです。久保田さん自身はおそらく懸命に弾いておられるのでしょうけど,そういうところでさえ尖ってくることはありません。これが彼女の個性であり長所なのだと思います。これを物足りなく感じるか,静かに感動に浸るかは聴き手次第でしょう。

録音ですが,残響時間は長くないものの,少し多めに響きを取り入れているために,明瞭感が落ち,せっかくのヴァイオリンの質感がかなり失われてしまっています。悪い録音ではありませんが,私にとってはやや不満が残ります。久保田さんのヴァイオリンはこの質感が命だと思っています。それが堪能出来ないのは本当に残念です。

[ブラームス][室内楽曲][ヴァイオリン]

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