好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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ハイドン:交響曲集Vol.1 第6番「朝」,第17番,第35番
飯森範親指揮/日本センチュリー交響楽団
2015年6月5日 いずみホール(大阪)
OVCL-00610 (P)(C)2016 Octavia Records (国内盤)
好録音度:★★★★
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

2015年にスタートし,8年間かけて交響曲全104曲を演奏・収録するプロジェクト「ハイドン・マラソン」の第1回演奏会のライヴ録音とのことです(ただし拍手は入っていません)。解説書を見ると,弦楽器の人数は8-9-6-4-3で,管楽器,チェンバロを含めて総勢36名というやや絞り込んだ編成のようです。日本のモダンオーケストラで完成される予定の全集はうれしい企画です。楽しみです。

いずみホールの豊かで美しい響きを活かしたクオリティの高い録音も特筆出来ると思います。ホールのキャラクターが出過ぎず,まるでセッション録音のような録り方で,会場や観客のノイズも不自然なくらい全く感じられません。優秀録音と言って良いのではないかと思います。

しかし私はあえてこの録音に苦情を言いたいと思います(^^;。まずこの現実感の薄い商品化されすぎた作り物のようなサウンド。実際のホールでもこのように響いたのかもしれませんが,パッケージメディアを通して聴くと生の風合いは伝わらず,奏者の存在感のない,奏者の顔が見えてこない,綺麗なパッケージに入れられた作り物の音楽のようになってしまっています。

そしてこの残響の多さによって細かなニュアンスはかき消され,個々人の楽器の質感はほとんど感じられなくなっています。フォルテのあとのピアノなども響きに隠れて聴き取りにくいです。確かに響きの美しい録音だしオーディオクオリティも高いのですが,表面的な心地よさよりも,すっきりと見通しよくそして音楽を克明にニュアンス豊かに描き出す録音であって欲しいです。

一般的にみれば優秀録音でしょうし,収録の途中で録音のポリシーを変えることはないと思うので,この録音で全集が統一されると思うのですが,これは私としては大変残念に思います。

タグ : [交響曲]

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ハイドン:交響曲第6番「朝」,第7番「昼」,第8番「晩」
佐渡裕指揮/トーンキュンストラー管弦楽団
2015年10月~2016年5月 ウィーン,ムジークフェラインザール
TON2001 (P)(C)2016 Tonkunstler-Orchester (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

いつも参考にさせていただいているハイドン音盤倉庫での強力推薦盤であり,モダン楽器でのハイドンということで興味深く聴かせていただきました。これらの曲はあまり馴染みがないのですが,感想に関してはハイドン音盤倉庫のレビューに同意しますのでそちらをご覧いただければと思います(手抜きですみません(^^;)。

さて肝心の録音ですが,各曲の最後に拍手の入るライヴ録音なのですが,演奏中は全くそんなことがわからないまるでセッション録音のような録り方をされています。残響はすごく多くまた残響時間も長いため,豊潤な響きが堪能できます。その残響ですが,ある程度楽器の直接音とは分離感があって,残響量の割には楽器の質感が保たれ,音色への影響も少なめなので十分に許容範囲であり,残響を好まれる方であれば優秀録音と言えるのではないかと思います。

私自身はせっかくのライブ録音なので,もう少し残響を抑えた生々しい録音で聴きたく,好みの録音とはだいぶ方向性が違うと思いました。しかし,この録音であれば私でも許容できますし,音楽も残響にあまり邪魔されることなく楽しめますので,四つ星半の好録音評価といたしました。
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ハイドン:パリ交響曲集
サー・ロジャー・ノリントン指揮/チューリッヒ室内管弦楽団
June 26 & July 9-10, 2013, ZKO-Haus, Switzerland
88875021332 (P)(C)2015 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsHMV Onlineicon
これもいつも参考にさせていただいているハイドン音盤倉庫で知ったディスク。モダンオーケストラ(ただしノンヴィブラート奏法による「ピュアトーン」)で録音が良いということで聴きたくなり手に入れた次第です。

ディスクを再生すると,おぉ! 期待通り軽快に爽やかに音楽が駆け抜けていきますね。オーケストラも指揮者に完璧に合わせ見事なアンサンブルを聴かせてくれます。正直なところ「ピュアトーン」は好きではないのですが,これだけ生き生きした音楽を聴かせられると納得せざるを得ません。このハイドンはちょっと今までにない感じです。

録音ですが,やや腰高のシャリーンとした(^^;軽めの音響でまとめられています。オフマイク気味で残響はそれなりにあり,演出感が強く実在感,質感に乏しいところはありますが,曇ることのない美しい響きでまとめられています。私の好きなタイプの録音ではないのですが,確かに気持ちよく聴けますし,オーディオ的にもきめ細かですので,優秀録音と言われるのはそれなりに納得します。私としてはもう少し生々しい音が良いのですけどね。
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ハイドン:交響曲全集
アンタル・ドラティ指揮/フィルハーモニア・フンガリカ
1969-72年録音
448 531-2 (P)1970-74 (C)1996 The Decca Record (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
33枚組の全集。全てを聴いたわけではありませんが,少しだけ感想を。全集はこれの他に,アダム・フィッシャー指揮/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団デニス・ラッセル・デイヴィス指揮/シュトゥットガルト室内管弦楽団を聴きましたが,このドラティ指揮/フィルハーモニア・フンガリカの全集が,演奏面でも録音面でも一番聴きやすいと思いました。

演奏に大きな特色があるわけではありませんし,昨今のピリオドアプローチなどと比べると若干の古めかしさはあるものの,モダン楽器による奇を衒わないオーソドックスな表現で安心して聴くことが出来ます。フィルハーモニア・フンガリカは技術面で少し不安がありましたが,実際に聴いてみて全く問題ないことがわかりました。3年という短期間に良くこれだけの水準の全集を完成させられたものだと本当に感心します。

録音ですが,会場の響きが少し被って音色が曇りがちなのが本当に惜しいのですが,残響というほど尾を引かず音色を曇らせる以上の悪影響がほとんどないので,思ったよりも聴きやすいです。弦楽器の質感もまずまずです。演出色が抑えられ実在感のある雰囲気で録られているのも好印象です。もちろん私としてはもっとスカッと抜けよく録音して欲しかったと思いますが。

ということで,まだまだ聴いていない曲も多いので,これからもぼちぼち取り出して聴いていこうと思います。この全集は33枚組にしてはパッケージがコンパクトなのも助かります。値段は他の全集と比べるとちょっと高いですね。私はたまたまタイミング良く特売で15,000円程度で購入しましたが...過去,7,000円前後で買えた時期もあったようですね(異なるパッケージだったようですが)。

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ハイドン:交響曲全集
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮
シュトゥットガルト室内管弦楽団
録音データなし
88697443312 (P)(C)2009 Sony Music Entertainment (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
録音データの記載が全くないのですが,ラッセル・デイヴィスが1995年にシュトゥットガルト室内管弦楽団の音楽監督に就任した直後から計画し,約10年かけて録音したということです。ライヴ録音で演奏後の拍手まで収録されています。

まだ買って間もないので一部を聴いたに過ぎませんが,鮮烈なピリオド系の演奏が多い中,これは地に足の付いた演奏という感じです。曲によってはゆったりとしていておっとりとした印象を受けるものもありますが,もしかしたらこの時代の宮廷での演奏はこんな感じだったのかも,などと思ったりもして悪くないです。快活で推進力のある演奏が好きな私としては期待する演奏とは少し方向性が違ったのですが,これはこれで楽しめそうです。オーケストラの演奏もとても上手くまとまっています。このあたりはさすがです。

録音ですが,演出色の薄い生録的な素朴さのある録音であり,残響がそれなりに多めに入っていますが,残響による音色への影響は少なめでホールのキャラクターも強く出ることがなく悪くありません。ただ,少しオフマイク気味で楽器の質感のとらえ方は弱めであり,細部まで良く見えそうで見えないもどかしさも少しあります。また,オフマイクのためか高域のヌケが悪いというところまではいかないまでも今ひとつすっきりしないところもあります。もう一歩寄って質感を強めに捉え,残響を抑え気味にして欲しかったと思います。とはいえ,総合的にはまずまず良いと思います。

また,本当のライヴ録音(!?)のためか曲間のざわざわ感が少し大きめに入っていますが,まあ気になるものではありません。低域のバックグラウンドノイズはやや大きめです。セッションできっちりと録って欲しかったという気はしますが。

ということで,いろいろと書きましたがまだあまり聴けていないので,これから少しずつじっくりと聴いていきたいと思います。今も聴いているのですが,なかなか良いじゃないですか,と楽しみながらこれを書いています。モダン楽器が好きな私としては,この美しく整った演奏にホッとしますね。なかなかうれしい全集です。

最後に少し苦情を。まず解説書やディスクのスリーブに当然曲目は書いてあるのですが,楽章にトラック番号が書かれていないので不便です。録音年や録音場所の記載もありません。このあたりはちょっと手を抜きすぎているのではないでしょうか。また曲順がばらばらで聴きたい曲を探すのが大変です。意図があってのこととは思いますが,やっぱり曲順に並べて欲しかったです。

※注 カバーピクチャは解説書から作成しましたのでボックスの絵柄とは少し異なります

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ハイドン:交響曲全集
アダム・フィッシャー指揮/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団
1987-2001 Haydnsaal, Esterhazy Palace, Eisentadt, Austria
Brilliant Classics BRL99925 (輸入盤)
好録音度:★★★☆~★★★★
参考: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records
Nimbusレーベルから分売で発売されていたものをBrilliant Classicsが全集としてまとめたライセンス盤。もう有名な全集なので私が取り上げるまでもないのですが,一言だけ。演奏は小編成のモダン・オーケストラらしいキビキビした機動性の良さが特徴で,私の好きなタイプの演奏です。個々に優れた演奏は他にもたくさんあるでしょうが,このクオリティで全集が揃っているというところが大きな価値になっていると思います。

録音ですが,残響がやや多めであり,音色がホールのキャラクターで色づけされすぎているので,私としてはあまり好きな録音ではありませんが,楽器の質感などはそこそこ感じられるのでぎりぎり我慢の範囲です。いくつかの録音は,ヘッドホンで聴くと頭がねじれそうになりそうな位相の操作があり,これは良くありません。一部とはいえ,これは全集の価値を落としていると思います。残念です。

私はこのディスクをamazon.co.ukのマーケットプレースで購入しました。だいぶ以前のことなので記憶が曖昧なのですが,確か日本円で3,000円を切るくらいの価格だったので,中古で多少ボロでもこれは買うしかないと購入しました。届いたものを見ると確かにちょっとボロで解説書もなかったのですが,これはまあ想定内。しかし,ディスク22がない...これは想定外でした。セラーにディスク22が足りないので送ってくれ,とクレームを付けると,それは出来ないので返金する,ということになり,結局1枚不足のままでしたが,ただで手に入りました(^^v。

さて,その不足の1枚をどうしようか,悩んでいます。このディスクが含まれるNimbus盤をAmazon.co.jpで購入すると約3,000円,そのディスク分だけをAmazon.co.jpのMP3で購入すると1,800円,いやいや,Nimbusから出ているMP3版の全集ならAmazon.co.jpで約2,500円で買えるぞ,とか...まあそこまでがんばって全集をそろえなくても良いんですけどね(^^;。

それにしても,ハイドンの交響曲全集が1万円を切る値段で買えるのですね。良い時代になったものです。なかなか全部は聴ききれませんが。

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ハイドン:交響曲第92番~第104番「ザロモン・セット」
マルク・ミンコフスキ指揮/ルーヴル宮音楽隊
2009年6月 ウィーン,コンツェルトハウス
V5176 (P)(C)2009 naïve (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
レコード芸術誌2011年度第49回レコード・アカデミー賞で「大賞 交響曲部門」を受賞したディスク。確かにどの曲も軽快で躍動的で本当に楽しいです。ハイドンの交響曲は楽しい曲なんだというのが改めて実感できます。ルーヴル宮音楽隊(レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブル)はピリオド楽器の団体ですが,それがあまり意識されません。ピリオド楽器があまり好きではない私でもこれは十分に楽しめます(もちろんモダン楽器だったらもっと良かったのに,とは思います(^^;)。

で,話題の第94番「驚愕」第2楽章ですが,評判通りですねぇ。「ワォ~」という叫び声に冗談ではなく本当に肝をつぶします。心臓が弱い方はやめておいた方が良いというのは私も思います。面白いのですが,普段は通常版で聴きたいですねぇ...(^^;。これはできればオマケとしておいて欲しかったです。何度聴いても慣れることが出来ませんし,こんな冗談は何度も聴くようなものではないと思いますので。

録音ですが,オーディオ品質は優秀で音もなめらかで綺麗です。かなり良いと思いつつ,残響が多いわけではないのですが,少し間接音的ですっきりしませんし,生々しさにも欠ける気がします。良くまとまってはいるのですが,まとまりすぎなのかもしれません。

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ハイドン:交響曲第94番[驚愕],第100番[軍隊],第101番[時計]
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1981年9月,1982年1月,2月 ベルリン
UCCG-5087 (P)1982 Deutsche Grammophon (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records
今更なぜカラヤンのハイドンを聴いてみようと思ったのか思い出せないのですが,昨年の秋くらいに手に入れていました。その後聴けていなかったのですが,今聴いてみて,なかなか良いではないですか! と思ってこのレビューを書いています。

気に入ったのはその「サウンド」と言っていいです。録音が私好みというのが主な理由になると思います。弦楽器の分厚い響きを質感よく捉えていて非常に気持ちが良いのです。残響もそれなりに入っていて好録音と胸を張って言えるかどうかは微妙なのですが,なんせ好きなのですよ,この頃のカラヤンの録音が...

演奏はというと,昨今のピリオドアプローチを聴き慣れた耳で聴くとやっぱりちょっと旧世代的と思うのですが,大オーケストラを推進力をもってドライブしているのが痛快なのです。今時もうこういう演奏をする人はいないのではないかと思いますし,現代の演奏から見て単純に古いアプローチだと切り捨ててしまいそうになります。しかし冷静に考えて,一流の指揮者と一流のオーケストラが当時最良と思われるアプローチで臨んだ一流の演奏であることは間違いと思いますし,今の演奏と比べると相対的なに価値は下がっているかもしれませんが,絶対的な音楽的価値は不変で質の高い音楽であることには変わりないと思います。先入観にとらわれることなくこういう演奏も素直になって聴き直していきたいと思った次第です。
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ハイドン:ロンドン交響曲集(ザロモン・セット 第93番~第104番)
サー・ゲオルグ・ショルティ指揮(Sir Georg Solti)(Conductor)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(London Philharmonic Orchestra)
Kingsway Hall, London, March 1981 (96, 101), December 1981 (102, 103), October 1983 (94, 100); Henry Wood Hall, London, May 1985 (104); Walthamstow Assembly Hall, London, October 1985 (95), November 1986 (99), May 1987 (93), October 1989 (97); Watford Town Hall, Bebruary 1991 (98)
475 551-2 (P)1981-1992 Decca Music Group Limited (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Online国内盤),Amazon.co.jp

どうしても先入観を持って聴いてしまうのですが,やっぱりこれはショルティ流ハイドンだなぁと思ってしまいます。特に両端楽章の引き締まった快速演奏は痛快です。大編成オーケストラをここまで統率する力量はさすがです。ハイドンらしくないと思われるかもしれませんが,いやいやどうして。モダンで颯爽としていて素晴らしいと思います。でも好みは分かれるでしょうね,きっと。

録音ですが,ややオフマイク気味で響きも多めに取り入れられています。響きと楽器音のバランスは取れているのでまずまずの録音と言えるでしょう。響きが許容できる方なら恐らく問題ありません。私としてはもう少し寄って鮮明にそれぞれの楽器の質感を収めて欲しかったところですが。1981年から1991年にわたっており,録音場所も何カ所か変わっているのですが,驚くほど録音傾向が似ていてセットとして違和感がありません。1985年の104番以降とそれ以前とでは,以降の方がより情報量が多く良好に録音されていると思います。

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ハイドン:パリ交響曲集(第82番~第87番)
シャルル・デュトワ指揮(Charles Dutoit)
モントリオール・シンフォニエッタ(Sinfonietta de Montreal)
St Eustache, Montreal, May 1990(82-84), May 1991(85-87)
436 739-2 (P)(C)1993 The Decca Records Company Limited, London (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: amazon.com

解説書に記載がなかったのですが,モントリオール・シンフォニエッタはモントリオール交響楽団のメンバーで構成されているのではないかと思います。中規模の編成の隙のないアンサンブルで,透明感の高い音色を出しているのが印象的です。音楽もモダンで洗練されていて,ハイドンをこんな風に料理する方法もあるんだと感心しました。パリ交響曲は初めて聴くのですが(多分...),聴き入ってしまいました。これは良かったです。

録音ですが,残響がやや多く,少し距離感があって,個々の楽器の質感が希薄になってしまっていますが,残響の割には音色の曇りは最小で,ぎりぎり許容範囲です。音自体はきめが細かくなめらかでオーディオクオリティは良好です。残響を含む録音を好む方には良い録音かもしれません。デュトワの録音は総じてこんな感じだという印象を持っています。私としては,やっぱり残響を抑えてもう少し近めで楽器の質感をしっかりと録って欲しいと思います。

タグ : [交響曲]

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ハイドン:交響曲第44番ホ短調「悲しみ」
ハイドン:交響曲第77番変ロ長調
State University of New York at Purchase
415 365-2 (P)1985 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★☆

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ハイドン:交響曲第48番ハ長調「マリア・テレジア」
ハイドン:交響曲第49番ヘ短調「受難」
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1986
419 607-2 (P)1987 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★☆

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ハイドン:交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」
ハイドン:交響曲第81番ト長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1987
423 376-2 (P)1988 Polydor International GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第22番変ホ長調「哲学者」
ハイドン:交響曲第63番ハ長調「ラ・ロクスラーヌ」
ハイドン:交響曲第80番ニ短調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1988
427 337-2 (P)1989 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第78番ハ短調
ハイドン:交響曲第102番変ロ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 12/1988
429 218-2 (P)1990 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

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ハイドン:交響曲第60番ハ長調「うかつ者」
ハイドン:交響曲第91番変ホ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 3/1992
437 783-2 (P)1993 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

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ハイドン:交響曲第53番ニ長調「帝国」
ハイドン:交響曲第73番ニ長調「狩」
ハイドン:交響曲第79番ヘ長調
Performing Arts Center, State University of New York at Purchase, 12/1992
D 104838(439 779-2) (P)1994 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆

オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)

感激しました! やっぱりオルフェウス室内管弦楽団はいいです! 前にも書きましたがハイドンの交響曲は今まであまり聴いていなかったのですが,こんなに楽しくてワクワクする音楽だったんですね。第45番と第102番以外は初めて聴きましたが,どれもいいですねぇ。オルフェウス室内管弦楽団の演奏は本当にストレートでキレがいいですね。躍動的で音楽が生き生きしています。この速度で一糸乱れぬアンサンブルも見事です。超軽量級の現代的なハイドン,気に入りました。

録音ですが,最初の方の録音は残響が多めで少しくすんだ感じになっていますが,後の録音になるほど明晰で質感も向上しています。少し金属的に響くきらいはありますが,私としては全く問題ありません。全体として水準の高い,そして私の好みの録音であることに感謝です。

アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団の素晴らしい交響曲集で今更ながらハイドンの楽しさに目覚めたわけですが,このオルフェウス室内管弦楽団の演奏は私の中ではさらにその上を行っています。

オルフェウス室内管弦楽団のハイドンの交響曲は,あと第53番,第73番,第79番の録音があります。一連の録音の最後期の録音のようなので,音質にも期待できます。手に入ったらまたレポートしたいと思います。それにしても,残念ながらこれらみんなとっくに廃盤なんですね...

(記2010/09/18)


第53番,第73番,第79番のCDが入手できましたので追記しました。一連のハイドンの録音の最後の録音ではないかと思います。同年の録音の第60番,第91番と同等の好録音でした。

(記2010/09/25)
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ハイドン:交響曲集
交響曲第93番 ニ長調 (1989年12月 ベルリン,イエス・キリスト教会)
交響曲第101番 ニ長調 『時計』 (1988年11月 ウィーン,コンツェルトハウス)
交響曲第96番 ニ長調 『奇蹟』 (1986年12月 ウィーン,コンツェルトハウス)
協奏交響曲 変ロ長調 (1986年8月 ウィーン,コンツェルトハウス)
歌劇『月の世界』~序曲 (1993年6月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲交響曲第98番 変ロ長調 (1993年6月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第100番 ト長調 (1992年2月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第102番 変ロ長調 (1994年1月 フェラーラ,テアトロ・コムナーレ)
交響曲第103番 変ホ長調 『太鼓連打』 (1995年3月 ベルリン,フィルハーモニー室内楽ホール)
クラウディオ・アバド指揮(Claudio Abbado)(Conductor)
ヨーロッパ室内管弦楽団(Chamber Orchestra of Europe)
00289 477 8117 (P)2009 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★~★★★★★
参考url: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records

私は今までハイドンの交響曲をあまり聴いてきませんでした。いくつか聴いたのですがあまりピンとこなかったからです(録音が好きではなかったのかもしれません)。ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏ということでちょっと聴いてみようと思って買ったこのCD,私にとって大当たりでした。こういうハイドンが聴きたかったんだ!って感じです。

モダン楽器の室内管弦楽団によるシャープな演奏,この編成の良さ,この楽団の機動性が100%活かされています。最近はピリオド楽器のオーケストラの演奏が増えてきていますが,私にはやっぱりこういうモダン楽器の響きが合っていると再認識した次第です。

録音も総じて良好です。中でも協奏交響曲はオーケストラが少し残響感があるものの,ソロ楽器の捉え方が秀逸,明瞭で質感も良く五つ星,その他の曲も残響が少し残響が多めで影響がないとは言えませんが,音色も自然でヌケも悪くなく,弦楽器の質感もそこそこ感じられて十分許容範囲,四つ星から五つ星の範囲に入ります。弦と管のバランスもちょうど良いくらいで聴いていて気持ちよく,ストレスを感じません。注文したいところがないわけではありませんが,ヨーロッパ室内管弦楽団のシャープな演奏を見通し良く捉えている好録音と言って良いと思います。

このセットの選曲ですが,残念なことに第104番が入っていません。これが入っていればもうハイドンの交響曲は打ち止めに出来たのですが...いかんいかん(^^;

※曲目一覧はHMV Onlineiconより引用させていただきました。
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ハイドン:ヴァイオリンとチェンバロのための二重協奏曲 ヘ長調
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525
ハイドン:交響曲第45番嬰ヘ短調「告別」
カトリーン・ショルツ(Katrin Scholz)(Violin & Director)
ベルリン室内管弦楽団(Kammerorchester Berlin)
Jesus-Christus-Kirche, Berlin-Dahlem, 9 & 10.03.2003, 01.06.2003
BERLIN Classics 0017692BC (P)(C)2004 edel records GmbH (輸入盤)
 愛聴盤   リファレンス音源  好録音度:★★★★☆
参考url: HMV OnlineiconAmazon.co.jpTower Records

どういうコンセプトの選曲なのかいまいちよくわかりませんが,二重協奏曲は曲自体の魅力が少し乏しい気がします。協奏曲以外の3曲は超有名曲ですね。演奏は快活で歯切れ良さ,アンサンブルの見通しの良さが素晴らしいです。小編成の特長,モダン楽器の特長が見事に発揮された,洗練された現代的な演奏だと思います。弦楽器のスピッカートの揃い,アクセントとその抜き方など絶妙です。大変気に入りました。この団体の演奏をもっと聴いてみたくなります。

録音ですが,教会での録音ということで残響が結構取り込まれているのですが,それにもかかわらず,明瞭感,音色への影響はミニマムで,ヌケも良く,音の透明感も損なわれず,ほとんど文句ありません。楽器の質感もよく捉えています。残響を多く取り込んだ録音としてはまさに理想的と言えると思います。教会での録音,残響を肯定するつもりはありませんが,残響を取り込むならこんな風にして欲しいという好例です。

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Kammerorchester Berlin, Katrin Scholz

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