好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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モーツァルト:交響曲第39番,第40番,第41番「ジュピター」
サイモン・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2013年8月 ベルリン・フィルハーモニー
(P)2017 Berlin Phil Media
好録音度:★★★★
参考: Berliner Philharmoniker RecordingsApple Music

ベルリン・フィルのサイトでは48kHz/24bitのハイレゾ音源のダウンロード販売,あとiTunes Storeでのダウンロード販売,Apple Musicでのストリーミングでの提供となっています。パッケージメディアでの提供はないそうです。

ベルリン・フィルらしい力強く推進力のあるスケールの大きい演奏がいかにもというところですが,ちょっとモーツァルトのイメージからは遠い気がします。もう少し優美だったら良いのにと思うのですが,それを期待する方が間違っているのかもしれません。

録音ですが,これは演奏のせいかもしれませんが,中身がぎっしり詰まった密度感はあるのですが,ちょっとごちゃっとしていて暑苦しく,見通しが良くありません。また全体にモヤッとして精彩がありません。最近のベルリン・フィルの独自制作からすると少し質が良くないと思います。

それにしてもこういう音源がApple Musicで聴けるというのは本当に有り難いことです。

タグ : [交響曲]

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モーツァルト:交響曲第40番,第41番「ジュピター」
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
シュターツカペレ・ドレスデン
1981年8月14-18日 ドレスデン,ルカ教会
33O-1016 (P)1986 Nippon Columbia Co., Ltd. (国内盤)
好録音度:★★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

第40番の冒頭を聴いたときに,昨今の演奏とはまるで違うので少々面食らいましたが,遅めの落ち着いたテンポで克明に,そして,一音一音を丁寧に響かせて組み上げられていく味わい深い音楽に感動しました。スタイルは古いのかもしれませんが,こういうモーツァルトも良いものですね。

録音ですが,残響が豊かなのは私の好みとはちょっと違うのですが,弦楽器を中心に質感豊かに録られているので悪い印象はありません。弦楽器の音色を魅力的に捉えています。こういう録り方であれば私もまあ納得できますね。
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モーツァルト:交響曲集(Nos. 29, 33, 35, 38, 41)
クラウディオ・アバド指揮/モーツァルト管弦楽団
Live recordings: Bologna, Teatro Manzoni, 7/2005(no.33); 5/2006(no.38); Bolzano, Auditorium Haydn, 5/2006(no.35); 9/2006(no.29); Ferrara, Teatro Comunale, 11/2006(no.41)
Archiv 477 7598 (P)(C)2008 Deutsche Grammophon (輸入盤)
好録音度:★★★★☆(no.41),★★★★(no.41以外)
参考: HMV OnlineAmazon.co.jp

ブランデンブルク協奏曲でも書きましたが,この団体の独特の<緩さ>が良い雰囲気を出しています。そこが良いところでもあり,人によっては不満になるのではないかと思います。

ライヴ録音とありますが,拍手は入っていません。生録風の作為・演出のあまりない録り方は好感が持てます。特に第41番は響きが抑えられ,質感も良く捉えられていて良好です。これならほとんど文句ありません。その他の曲は若干オフ気味で鮮明さと見通しの良さに欠け,一段劣るかなと思います。

なお,この続編(?)として,第39番,第40番のディスクがもうすぐ発売になります(→HMV OnlineAmazon.co.jp)。楽しみです。第41番のような録音であれば良いのですが。
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モーツァルト:交響曲第38番*,第39番*,第40番+,第41番+
サー・ゲオルグ・ショルティ指揮
シカゴ交響楽団 Orchestra Hall, Chicago, April 1982(*)
ヨーロッパ室内管弦楽団 Alte Oper, Frankfurt, June 1984(+)
448 924-2 (P)1983,1985 (C)1997 The Decca Record (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Online
ショルティの指揮ということで,推進力のある演奏を期待していたのですが,意外に重心の低いどっしりとした演奏でした。遅めのテンポで一つ一つの音を(裏拍まで)しっかりと弾かせているように思います。引き締まった仕上がりはさすがですが,私の好みとは少し違いました。第40番,第41番はヨーロッパ室内管弦楽団の演奏とは思えない分厚い響きとスケール感が印象的です(でもこれも私の期待とは少し違いました)。

録音ですが,ヨーロッパ室内管弦楽団との第40番,第41番の方が良好です。弦楽器の質感をそこそこ良い感じで捉えています。ただ,残響も多めに取り入れられているので,そのまとわりつきが鬱陶しく,すっきりしません。私のように残響を目の敵にするのでなければ,なかなか良い録音と言えるかもしれない,とは思いますが。

タグ : [交響曲]

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モーツァルト:交響曲第31番,第39番,第40番,第41番
ジョン・ネルソン指揮(John Nelson)(Conductor)
アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリ(Ensemble orchestral de Paris)
Recorded in June 2008 at the eglise Notre-Dame du Liban, Paris (France)
Ambroisie AM 182 (P)2008 Ensemble orchestral de Paris (C)2008 naive (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考:HMV OnlineAmazon.co.jp

ベートーヴェンの交響曲全集が良かったジョン・ネルソン指揮/アンサンブル・オルケストラル・ドゥ・パリのモーツァルト。総勢40名程度の中規模の室内管弦楽団による,期待通りのスピード感のある小気味よい演奏でした。一方であまり深みや味わいがあるとは言えず,このあたりが評価の分かれ目にはなりそうです。

残響が少し多めですが,それでも弦楽器の質感と室内管弦楽団の見通しの良さが感じられるまずまずの録音。もう少し付帯音を抑えてすっきりとヌケ良く録ってくれていれば文句なしだったのですが。

トータルとしてはかなり気に入っているのですが,欲を言えば,演奏・録音ともにあともう少し何か光るものが欲しかったかなとは思います。

タグ : [交響曲]

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(a) モーツァルト:交響曲第25番,第28番,第29番
Recorded in The Hall of Artists, Prague on July 1-7, 1987
CD-80165 (P)(C)1988 TELARC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

(b) モーツァルト:交響曲第40番,第41番
Recorded in The Hall of Artists, Prague on June 12-14, 1986
CD-80139 (P)(C)1986 TELARC (輸入盤)
好録音度:★★★★
参考: HMV Onlineicon

サー・チャールズ・マッケラス指揮(Sir Charles Mackerras)(Conductor)
プラハ室内管弦楽団(Prague Chamber Orchestra)

スコットランド室内管弦楽団との交響曲集が良かったので,プラハ室内管弦楽団との演奏も聴いてみたくなり,2枚だけ聴いてみました。基本路線は同じで小編成でキリッと引き締まった演奏です。スコットランド室内管弦楽団との演奏がより新しい表現を指向していたのと比べると,相対的にやや堅実なように思いました。

録音ですが,スコットランド室内管弦楽団のに比べると残響がやや多めですが,弦楽器などの質感はこちらの方が少し良く感じられ,また見通しも悪くないので甲乙付けがたいところです。しかし,残響の鬱陶しさやオーディオクオリティの差から,やはりスコットランド室内管弦楽団との録音の方に軍配が上がりそうです。

とはいえ,こちらもなかなか良いですよ。

タグ : [交響曲]

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(a) モーツァルト:後期交響曲集
交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
交響曲第39番 変ホ長調 K.543
交響曲第40番 ト短調 K.550
交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」
録音:2007年8月3日-9日 シティ・ホール(グラスゴー)
CKD 308 (P)(C)2008 LINN RECORDS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV Onlineicon

(b) モーツァルト:交響曲集 Vol.2
交響曲第29番 イ長調 K.201
交響曲第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
交響曲第32番 ト長調 K.318
交響曲第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
交響曲第36番 ハ長調 K.425 「リンツ」
録音:2009年7月11日-17日 シティ・ホール(グラスゴー)
CKD 350 (P)(C)2009 LINN RECORDS (輸入盤)
好録音度:★★★★☆
参考: HMV Onlineicon

サー・チャールズ・マッケラス指揮(Sir Charles Mackerras)(Conductor)
スコットランド室内管弦楽団(Scottish Chamber Orchestra)

マッケラスは1980年代にプラハ室内管弦楽団とモーツァルトの交響曲全集を完成させている(テラーク)ということですが,こちら80歳を越えてからの最晩年の録音とのことです。

この交響曲集も小編成のモダン楽器の室内管弦楽団による小気味よい演奏で,非常にフレッシュな印象を受けます。これが80歳を越える指揮者の演奏か?と驚きます。全く弛緩したところがありません。そして,小編成でありながら響きが豊かで軽量級ながら音の厚みに不満を感じることはありません。解釈は私には至極ベーシックな奇を衒わない正攻法に思えます。そこがまた良いところです。

さて録音ですが,これがまたなかなかの出来栄えです。残響はそれなりにあるのですが,直接音にあまり被らず,透明感あるヌケの良い音で録音されています。私としてはもう少し弦楽器に生々しい質感が欲しかったところですが,それでも十分に納得できます。そしてオーディオクオリティの良さは特筆に値します。全体にシルクのようにきめ細かくなめらかです。私の好みの方向とは少し異なるものの,客観的に見ても優秀録音と言えるのではないでしょうか。

ということで演奏も録音も良く,私にとってレヴァイン盤に代わる愛聴盤候補となりました。

マッケラスはその後,第二弾(交響曲第29,31,32,35,36番)(→HMV Onlineicon)も録音しています。未聴ですが,いずれ聴いてみたいと思っています。

(記2010/08/31)


で,その第二弾(b)も聴いてみました。後期の約2年後の録音ですが,演奏の傾向は後期と同じであり,録音のクオリティも同程度でした。これも後期と並んで愛聴盤候補に追加です。交響曲第25番が入っていないのが残念です。

(記2010/10/27)
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モーツァルト:交響曲第40番ト短調 K.550
モーツァルト:交響曲第33番変ロ長調 K.319
モーツァルト:交響曲第29番イ長調 K.201
オルフェウス室内管弦楽団(Orpheus Chamber Orchestra)
New York, American Institute of Arts and Letters, 3/1995
453 425-2 (P)1997 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★

ハイドンの交響曲が期待以上に素晴らしかったので,モーツァルトの交響曲もあったらなぁ...と思って探してみたら,ありました! で,聴いてみたところやっぱり期待通りでした。速めのテンポで颯爽と決めてきます。超軽量級オーケストラなので豊潤な響きは当然ながらありませんが,雑味の全くない透明感ある響き,一つ一つの音がはっきりと意識される明晰さ,引き締まったアンサンブル,オルフェウス室内管弦楽団の良さが遺憾なく発揮された痛快なモーツァルトと言えると思います。

で,素晴らしいと思いつつも,モーツァルトってもっと違う表現もあるよなぁと異なる指向の演奏も聴きたくなってくるというのも正直なところ。このあたりはモーツァルトの奥の深さでしょうか。

録音ですが,ハイドンの交響曲と傾向的には同じですが,若干響きが多めで音色にわずかなくすみと色づけが感じられて,悪くはないもののちょっと引っかかるところがあります。管と弦のバランスももう少し弦に比重を置き質感を高めて欲しかったところです。この点でも少し残念です。

タグ : [交響曲]

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モーツァルト:交響曲集
交響曲第25番 ト短調 K.183
交響曲第29番 イ長調 K.201
交響曲第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
1985年6月,1986年6月 ウィーン
F00G 27052 (P)1986 Polydor International GmbH, Hamburg (国内盤)
好録音度:★★★★☆

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モーツァルト:交響曲集
交響曲第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
交響曲第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
交響曲第39番 変ホ長調 K.543
交響曲第40番 ト短調 K.550
交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」
1985年6月,1986年12月,1987年12月,1989年6月 ウィーン
POCG-9629/30 (P)1986-88 Polydor International GmbH, Hamburg, (P)1990 Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (国内盤)
好録音度:★★★★~★★★★☆

ジェームズ・レヴァイン指揮(James Levine)(Conductor)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(Vienna Philharmonic Orchestra)

参考url: HMV Online (No.40, 41icon), (No.25, 38icon)

幻想交響曲に続き,レヴァインのモーツァルトです。HMV Onlineなどのレビューを見ていても,あまり評判が良くないようです。モーツァルトの交響曲は今までこの演奏の他にはあまり聴いてこなかったのですが,最近になって少し他の演奏も聴くようになって,なるほどなぁ...と思うようになってきました。ちょっと元気が良すぎるというか威勢が良いというか,確かにストレートすぎてエレガントではないようにも思います。でもこれはこれで私は好きなのですが。

DGのレヴァインの録音は総じて良好なのですが,これもその良好なものの一つに挙げられると思います。弦楽器の艶やかさ,質感が良く捉えられていて気持ちよく聴くことが出来ます。後期の方は若干残響が多めに取り入れられていてすっきりさが少し落ちるのですが,それでもまずまずの出来だと思います。

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