好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番
バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz.117
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番よりラルゴ
伊藤亜美 Ami Ito (Violin)
2015年10月26-27日 聖ヨハネ ネポムク教会(ウィーン)
TCR2016A (C)2016 TC Records (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考: Tower RecordsAmazon.co.jpHMV Onlineicon

CD試聴記」からの転載記事です。コメントはパルティータ第2番に対してのものです。

モダン楽器による演奏。 端正で大変美しい。 自然体であり,伸び伸びとした表現が気持ちの良い好演奏です。 技術的にも上手く,隅々まで気配りが行き届き,高いレベルで仕上げているのはさすが日本人演奏家と言いたいです。 今後のご活躍にも期待します。 是非全曲録音を。

さて録音ですが,教会で録音されているということもあり,ものすごく残響時間が長いです。 ここまで残響時間が長いのも滅多にないと思います。 しかし,直接音が比較的きちんと捉えられているので, これだけの残響がありながら残響の被りによる音色への影響は少なめで,私の感覚でもぎりぎり許容範囲です。

しかしながら,やはり楽器音へのまとわりつきが鬱陶しく,本来の音色の伸びやかさが阻害されていると思いますし, あまりに残響時間が長いため,過去の響きが混じり合って混沌とし,これは音楽的にどうなんだ?という気もします。 実際にその会場で聴くには良いにしても,録音にした場合には「過ぎたるは及ばざるがごとし」ではないかと。 確かに雰囲気はありますし,残響の取り入れ方としては良くできている方だと思いますが, 私は楽器から放出される音をもっとストレートに聴きたい!と強く思います。

アルバムのタイトルは「A」(バッハ バルトーク ヴァイオリン無伴奏作品集)。 併録曲として,バルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタSz.117と, バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番から第3楽章ラルゴが収録されています。

なお,このラルゴだけは東京の紀尾井町スタジオで録音されたものですが,教会で録音されたようなものすごい残響が付加されています。 他の収録曲と印象を揃えるために人工的に残響を付加したものと想像します(違ったらごめんなさい)。 実際,ちょっと聴いた印象ではかなり似た音響になっています。 しかし,この響きは教会の響きとは全く異なり,ものすごく演出色が強く,また中高域の成分が不自然に多めで極めて不快です。 この演出はこのアルバムの品位,価値を著しく貶めています。 こういうのは本当にやめていただきたい。

伊藤亜美さんの公式Webサイトがあります。 昨年ご結婚され,2016年よりアーティスト名を「尾池亜美」から「伊藤亜美」に変更して活動されているとのことです。

なお本ディスクは,いつも参考にさせていただいているクラシック音楽CDの雑談で知りました。いつもいつも有り難うございます!
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