好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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スペイン
斎藤明子(Akiko Saito)(Guitar)
Recorded at DEN-EN HALL ELLORA in November 27-29, 1991
SRCR-8854 (P)(C)1992 Sony Music Entertainment(JAPAN), Inc. (国内盤)
好録音度:★★★☆
参考url: 公式ブログSony Music Shop

ギタリスト斎藤明子さんのデビューCD。表題の通り,グラナドス,リョベート,マラッツ,アルベニス,タレガといったスペインの作曲家の作品が収録されています。私はあまりスペイン色の強い曲はそれほど好きではないのですが,この中ではリョベートの“14のカタロニア民謡”の中の“聖母の御子”や“盗賊の歌”などは,その色が濃くなく気に入っています。なかなかの名曲ですね。

録音ですが,少し残響が楽器音に被って音色が曇ってしまっていてヌケが悪く,残念ながらあまり良い印象ではありません。クラシックギターという楽器はそもそも元々の音色自体が地味ですし,それに輪をかけるように曇った音にする必要がどこにあるのか,私には理解できません。それよりも弦を弾く位置,爪の使い方による微妙な音色のニュアンスの変化をしっかりとクリアに捉えるべきと思います。

古い話ですが,1992年頃にNHK BS2で『セレナーデ(小夜曲)』という番組がありました。当時の若手女性演奏家の演奏を紹介する30分の音楽番組で,斎藤明子さんのほか,吉野直子さん,久保田巧さん,長谷川陽子さんなども出演されていました。

akiko_saito_serenade3.jpg NHK BS2 セレナーデ(小夜曲)より

この番組で演奏されたリョベートの曲がとても良かったのでこのCDを買ったのですが,放送された音声と比べて音質が今ひとつだったので,結局専らビデオの方ばかりを見ていました。このビデオは今でも私の宝物として楽しんでいますし,音声をCD化して聴いています。

上の写真のように,収録はスタジオで行われていて,マイクもそれなりに近くに設置され,比較的デッドな環境で響きを抑えて直接音主体に録音されているので,明瞭感も音のヌケもよく,演奏のニュアンスがストレートに伝わってきます。アナログビデオの音声なのでクオリティは良くありませんが,それでもCDよりもはるかに演奏をよく伝えてくれます。メディアのクオリティ以前に音源としての質がどれほど大切かということを痛感します。

なお,このCDはすでに廃盤になっているようです。

[器楽曲][ギター]
この記事へのコメント
斎藤さんのギターは良いのだけど、廃盤するのは勘弁して欲しいです。
儲かるからって、実力の伴わないアイドルばかりを担ぎあげる業界の姿勢は、痛い。



2010/01/19(火) 07:17 | URL | さて #2Z5jlXfU[ 編集]
コメント有り難うございます。確かにおっしゃるとおり,廃盤になっていくものが多いですね。特にメジャーレーベルの方が。クラシックは普通は1タイトルあたり平均数千枚しか売れないという話も聞いたような気がします。再プレスは大変なのかもしれません。電子データ配信で販売し続けるなど,考えて欲しいものですね。近い将来,そうなってくれるのではと期待しています。では。
2010/01/20(水) 00:17 | URL | T.S. #-[ 編集]
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