好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
cover picture

ベートーヴェン:交響曲全集
クラウディオ・アバド指揮 Claudio Abbado (Conductor)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 Berliner Philharmoniker
(Nos.1-8) Accademia Nazionale di Santa Cecilia, Rome, February 2001, (No.9) Berlin Philharmonie, Grosser Saal, April-May 2000
00289 477 5864 (P)2008 EuroArts Music International/Deutsche Grammophon GmbH, Hamburg (輸入盤)
好録音度:★★★★☆(Nos.1-8), ★★★★(No.9)
参考: HMV OnlineAmazon.co.jpTower Records

この全集の成り立ちに関してはHMV Onlineにも記載があります。1999年から2000年にかけてセッション録音で全集を完成させていますが,この全集の第1番から第8番はその後に収録された映像作品の音声トラックをCD化したもので,第9番だけは映像作品ではなくセッション録音の全集から持ってきているとのことです。

私はベルリン・フィルというと,一人一人の奏者の個性がぶつかり合ってあのサウンドが成り立っている,そしてアンサンブルは時々信じられないくらいに崩れる,という“カラヤン/ベルリン・フィル”の印象が強すぎて,実はあんまり良い印象は持っていないのですが,この全集は,ベルリン・フィルの良い面をうまく引き出し,アンサンブルをきちっとまとめていてなかなか良い感じに仕上がっていると思います。

全体に速めで推進力があり,そして生き生きとして躍動感がある。旧来の重厚なベートーヴェンではなく,かといって今風にピリオドに傾きすぎてもいない,アバドらしいスタンダード路線でありながら新鮮さもある,なかなか良い全集だと思いました。

録音ですが,第1番から第8番までのライヴ録音が良い出来です。残響感はかなり控えめでそれぞれの楽器の質感を大切にされていますし,ライヴとして演出臭くなく自然な捉え方であることも特筆できると思います。音のヌケも悪くありません。突出して良い録音というわけではありませんが,私としてもほとんどストレスを感じずに聴くことの出来る好録音と言えると思います。第9番の録音はそれに比べるとやや鮮明さに欠け少し落ちます。

まあ賛否いろいろとあるとは思いますが(酷評する方もおられるようですが),スタンダードで録音もまずまず良好な全集としてお薦めできるかなと思っています。私自身はウィーン・フィルとの全集よりも演奏・録音のトータルとしてはこちらの方が気に入っています。
この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
http://dominant7th.blog83.fc2.com/tb.php/416-e6d7181d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

 Copyright © 好録音探求 All rights reserved. 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ