好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
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バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲
ルドルフ・ゲーラー Rudolf Gähler (Violin)
Live Recording: July 1998, Tiroler Festspiele Erl, Austria.
74321 67501 2 (C)1999 (P)1998 ARTE NOVA Musikproduktions GmbH (輸入盤)
好録音度:★★★☆
参考: Amazon.co.jpTower Records
CD試聴記」からの転載記事です。2回目のレビューです。

Curved Bow(バッハ弓)による演奏。 弓は普通,スクリューを回して張力を調整しますが,この弓にはスクリューがなくレバーで張力が調整できるようになっていて, 3弦,4弦を同時に弾く場合はこのレバーを調整して張力を弱めて同時に3本以上の弦に当たるようにするようです。 この仕組みで4本同時に発音出来るため, 通常の弓での演奏のように分割して演奏せずとも和音が出せるところが最大の特徴です。

バッハ弓と呼ばれることもありますが,Wikipediaによると, これはノーベル平和賞受賞者にして音楽家でもあるアルベルト・シュバイツァーによって「発明」されたものであり, バッハの時代に使われた事実はないようです。

この弓で弾くと和音がオルガンのように聴こえることもあり,これはこれで面白いと思います。 基本的にはすべての音が均等に鳴るため,これが良い効果になるときもあれば,補助の声部が鳴りすぎて旋律が弱くなったりすることもあって, 一長一短という感じがします。 まあ,この弓での演奏が聴けるということ自体がこの演奏の価値だということで。

ただし,普通の弓を使うのと異なり,和音が連続すると運指が難しいのか音楽のつながりが悪くなったり, 演奏そのものが沈滞してしまうこともあり,これは少し残念なところです。

録音: 残響が多く直接音よりも間接音が支配的のため,音がくすみヌケが悪くなってしまっています。 この弓がもたらす響きを楽しむディスクなのに,それを残響で邪魔していったいどういうつもりなんだ?と思います。 もったいない...

で,残念ながらとっくに廃盤で手に入りづらいようですね...

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