好録音探求

 『演奏者の存在を身近に感じられる録音』を求めて・・・
スマートフォンはオーディオプレーヤ専用機と比べて音質への配慮がなされていないため音質が悪い,あるいはノイズ源が多いから音質が悪い,というのが掲示板等で見かける一般的な評価だと思います。正直なところ,私はヘッドホンの音へのこだわりはものすごくあるのですが,再生機の音質差ということになると鈍感です。実はスマートフォンもオーディオプレーヤ代わりに使うことが結構多いですが,使うのが外出先ということもあって,あまり音質を気にしたことはありませんでした。

では実際どうなのだろうということで,手持ちのXperia Z1fとZ3 Compactについて,前エントリーでiPod touch 5thとWalkman NW-F880の比較を行った方法と同じやり方で測定してみました。測定方法,条件等は前エントリーを参照してください。

■Xperia Z1f
SourceTHDTHD+N
44,100Hz/16bit 0.35277% 0.68574% 
48,000Hz/24bit 0.35095% 0.68574% 


■Xperia Z3 Compact
SourceTHDTHD+N
44,100Hz/16bit 0.00847% 0.04533% 
48,000Hz/24bit 0.00858% 0.03351% 


う~ん,全然違いますねぇ... Z1fは歪が相当多いですが,Z3は逆にWalkman NW-F880よりも少ないという結果です。次は測定時のFFTの結果です。

xperia_z1f_44100_16_1khz_16ohm_1mw.png
図1 Xperia Z1f FFT測定グラフ
44,100Hz/16bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約1mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


xperia_z1f_48000_24_1khz_16ohm_1mw.png
図2 Xperia Z1f FFT測定グラフ
48,000Hz/24bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約1mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


xperia_z3_44100_16_1khz_16ohm_1mw.png
図3 Xperia Z3 Compact FFT測定グラフ
44,100Hz/16bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約1mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


xperia_z3_48000_24_1khz_16ohm_1mw.png
図4 Xperia Z3 Compact FFT測定グラフ
48,000Hz/24bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約1mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


Z1fはVol MAXにしてやっと1mW(16Ω負荷)が得られたのですが,Vol MAXでフルスケールに近い音声を再生すると歪が急激に多くなる現象は多くのプレーヤで共通する現象ですので,0.5mWでも測定してみました。

■Xperia Z1f (0.5mW)
SourceTHDTHD+N
44,100Hz/16bit 0.06776% 0.14766% 
48,000Hz/24bit 0.06752% 0.14392% 


xperia_z1f_44100_16_1khz_16ohm_05mw.png
図5 Xperia Z1f FFT測定グラフ
44,100Hz/16bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約0.5mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


xperia_z1f_48000_24_1khz_16ohm_05mw.png
図6 Xperia Z1f FFT測定グラフ
48,000Hz/24bit 正弦波1kHz,16Ω負荷 出力約0.5mW
FFT 96,000Hz 65,536サンプル 窓関数Flat top


出力を抑え気味にするとだいぶ改善することがわかります。なおZ1fはVol MAXでの最大出力電圧が16Ω負荷で0.18V程度しかありません。Z3 Compactは0.25V程度です。いずれにしてもiPod touch 5thの1/4,Walkman NW-F880の1/2程度の電圧なので,ドライブ能力はプレーヤ専用機に比べるとだいぶ劣ります。

ということで,スマートフォンの音質は機器によってそのレベルはまちまちであろうことがわかりました。Z3 Compactはハイレゾ対応に伴い音質改善を図ったというような記事がありました(→Phile-web)。その成果はこの測定結果にも現れていると思います。もしかしたらWalkmanを上回っている可能性もありますね。

なお,前エントリーでも申し上げましたが,本測定は再生機能の特性の一側面を測っているに過ぎないので,これだけで音質の善し悪しを語れるわけではないということはご承知おきください。

以上,ご参考に。
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